心斎橋 わのつぎ

大阪出張でホテルは心斎橋にした。夕方から移動するので大阪に着いたのは夜の10時。今回の出張は夜勤ではないのでこれからゆっくりと飲みに行こう。
心斎橋近辺にも太田和彦の「居酒屋味酒覧」掲載店が何軒かあるのでどこにしようかと迷うが、時間も遅いので行けるのは1軒だけ。それならと決めたのが「わのつぎ」。ここには着物の若い女性の料理方と美人若女将がいるそうだ。
本を頼りに店のあるビルに行くとなんだか見覚えがあるビルだった。昔このビルの別の店に入ったことがある気がする。
その時はどんな店だったかなと思いながら6階の「わのつぎ」へ。奥にテーブル席もあるけど、見事にみんなカウンターに座っている。わずかに空いていた1席に座って頼んだのは奈良の黒松 貴仙寿。焼きぎんなんをつまみに熱燗でちびりちびり。10時半でラストオーダーになってしまうので、いつの間にか先客も帰り、気がついたら僕が最後の客になっていた。
「この店は初めて来た店で、本を見て、」と言ったら「太田さんの本ですね。」とすぐに返事。やはり居酒屋好きには人気のある本なのだろう。
和服姿を見ていると大阪ではなく京都にいるような気がしてきた。1本飲み終わるともう閉店の時間。また来たい店が1軒増えてしまった。

もう1軒違う店に行ってみようと思ったけど、近くの「居酒屋味酒覧」掲載店はもう営業が終わっていた。しばらく心斎橋界隈をふらふらしていたけど、やはり知らない店に入るのは勇気がいる。結局どこにも入らずにホテルに戻った。