いわき市災害ボランティア活動記録 7/7/11

いわき市での通算12回目のボランティア活動は、久之浜地区。
ここも以前行ったことのある地域だったが、作業としては初めての部類である、津波被害にあって解体することになった家の、家財道具の撤去作業。
家を解体するにしても家の中をそのままにして解体するわけではなく、中に残った家具や荷物は全部搬出しなければならない。津波が来る前はごく普通に生活をしていた家の、生活の匂いが残る品物を廃棄しなくてはならない作業は、もし自分の家がこのようになってしまったらと思うと、これまでの作業の中で一番精神的にきつい作業だった。

そんな中で、この地区で今回の作業をまとめていたのは地元の若者たちだった。今作業をしているのは復興へ向けての事前準備。これから復興するのだという気持ちが伝わってきた。
いわき市北部は、東電福島第一原子力発電所から30kmちょっと離れた場所にある。久之浜地区は地震津波に加えて火災も発生してしまい、まるで空襲にあったような風景になってしまった。彼らはこのままでいたら人も住まなくなり忘れられてしまうという危機感を持っていた。
そこで、撤去することになった家の外観に花を描くということで注目を集めようとしていた。「がれきに花を咲かせよう」というアート作品だった。
これは確かにすごい。この絵が話題を呼んで人が集まるようになれば、絶対に見捨てられることはない。
なんという素晴らしい活動だろう。



そしてこの日もいわきに泊まることにしていたので、また飲み歩き。
その前に駅前の複合ビル「ラトブ」にある酒屋で猪苗代湖ズ義援金付き日本酒を購入。お酒一本につき380円が義援金となる。


それから街ぐるウォーク完走で抽選に参加してきた。そこで欲しいと思っていた「たいらもん」のストラップを見事に当てることができた。

「たいらもん」はネコみたいだ。今回は復興版ということで「ガンバロウ!!いわき」のたすきをかけている。


飲み歩きの方は、街ぐるウォークの当日券を購入して2周目を回ろうかとも思ったが、参加していない店にも入らなくてはと思い、フリーで自由に飲み歩くことにした。

そして1軒目はおでんの一平。今日も暑かったのでビールがうまい。たこと赤貝、そしておでんもうまい。




2軒目は日本酒と真鯛の刺身。酒は会津の栄川。


店の中のテレビで福島ローカルのニュースを放映していたが、七夕のこの日、子どもの願い事が「おそとであそべますように」というのは泣けてくる。

3軒目はアイリッシュパブSin-eでキルケニー。2回目の入店だったが、マスターは覚えていてくれた。これも感激。


最後の4軒目は「バークイーン」でジントニック。このバークイーンは、「予定〜福島に帰ったら〜」という歌に出てくるバーだ。
この歌は、福島の名物を淡々と並べていくだけの歌詞なのだが、福島にゆかりのある人であればとても懐かしく感じる。地震津波原発事故で以前と同じような生活ができなくなった今、かつての何気ない日常を思い出して泣けてくる。



マスターはいわきが舞台の映画「フラガール」の主題歌の映像も見せてくれた。「フラガール」はいわきだけでなくひたちなか市を始め茨城でもロケをやっている。これも涙を誘う映画だ。また見たいと思う。