Ringo Starr and His All Starr Band @Zepp Tokyo



リンゴの来日ライブはこれまでに2回あって、僕も一度はチケットを買っていたのだけど結局都合がつかなくて行けなかった。だから今回が僕にとっては初めてのリンゴ。そしてこれまでにポール、ジョージの生ライブは見ているので、これで生のビートルズ3人をコンプリートすることができた。
さすがにジョンのライブは日本ではなかったから無理だけど、ヨーコ(とショーン)のライブは見たことがある。ヨーコだってLet It Beの映画に出てくるからビートルズワールドの当事者に間違いは無い。

リンゴのライブはオールスターバンドとなって、往年のロックバンドのメンバーを引き連れてやってくるのだが、正直に言うとリンゴ以外のメンバーのことはよくわからない。わずかにトッドラングレン、スティーブルカサーの名前くらいで、曲となるとますますわからない。トッドラングレンは以前ビートルズの曲をカバーするバンドの企画でライブを見たことがある。実はその時のメンバーに今は無きThe Whoのジョンエントウィッスルもいた。The Whoとして来日した時はジョンは死んでしまっていたので、その時のライブも貴重な体験だった。

会場のZepp Tokyoに行くのも久しぶり。洋楽ライブ自体も1年半ぶりか。

会場には開場時刻の18:00に到着。まずはグッズ売り場の列に並ぶ。最近はライブでグッズを買うことも少なくなったが、せっかくのリンゴのライブだから、ツアー日程のプリントされたTシャツとプログラムを買う。

グッズを買って間もなく僕のチケットの整理番号が呼ばれたので入場する。このライブの客層は当然ながら比較的高めなのだが、それなのにスタンディングが基本のライブ会場でライブをやると言うのが正直言うと驚いた。ドームやホール公演をやるほど客足が見込めないのかという寂しさがあるのは事実だが、チャンスがあれば間近でステージが見られるという嬉しさがあるのも事実。さすがに最前列ブロックは埋まっていたが、比較的前の方のブロックのポジションを確保した。もちろん待ち時間の間にはビール2杯を飲んでいたが、もう少しで開演と言う頃に追加でウィスキーの水割りを2杯買ってステージに備えた。

ほぼ定刻の19:00過ぎにメンバーがステージに登場していよいよライブが始まった。ちょっと遅れてリンゴが登場。最初の曲はMatchbox。いきなりのビートルズナンバーで大興奮。演奏が終わった後はメンバー全員が深いお辞儀をした。まるでビートルズのライブみたいでこれも感激した。続けてはソロの大ヒット曲It Don't Come Easy。そして最新アルバムからWings。この曲はセルフカバーだが、オリジナルの方は僕がビートルズやソロの曲を聴き始めて比較的早い時期に聴いた曲の一つ。リンゴなのにポールのバンドWingsという名前の曲だなんて変なの、と思っていたりもした曲だ。

ここまでの曲はリンゴはハンドマイクで歌う。ステージから見て斜め右に立っている僕からはリンゴの右側がよく見える。首筋の辺りはさすがに年相応の姿だが、それでも現役でライブを続けてくれているから18年ぶりの来日ライブを見る事ができた。ありがとうリンゴ。

スタートのリンゴタイムはここまでで、ここからはメンバーの持ち歌タイムに入る。
最初はトッドラングレンのI Saw The Light。この曲は知っている。
その次は知らない曲だったが、スティーブルカサーが歌ったのはTOTOのRozanna。これも知っている数少ない曲だった。

リンゴ以外の曲で知っているのはここまでなので、これからはリンゴの曲についての感想。

次のリンゴの曲は、初めて作った曲だと言いながらドラムセットから降りてきて、キーボードを弾きながらのDon't Pass Me By。途中からはハンドマイクになってしまったけど、この曲を録音していた時のスタジオ風景等を想像していたら思わず涙が出てきてしまった。そう、中学・高校生の頃、レコードでしか聞くことができなかったこれらの歌を歌っている人が、今目の前で歌ってくれているのだ。

次に聞けたのはBoys。念願のドラムを叩きながらの歌だ。しかもビートルズデビューアルバム「Please, Please Me」に入っている曲で、ビートルズ初期のライブのリンゴの持ち歌だった曲だ。アルバム「Please, Please Me」は僕が最初に買ったビートルズのLPで、何度も何度も聴いて、歌詞カードに書かれている歌詞を自分のノートに書き写してレコードと一緒に歌いながら英語を覚えた思い出のアルバムだ。そこに収録されている曲を聴くことができて再び感激の涙。この曲の歌詞の「Well, I'm talking 'bout Boys」というのが空耳で「We are Tokyo Bad Boys」と聞こえて、日本のことを歌った曲かと思ったこともあったことを思い出した。

続いては、この曲を知らない人はここにはいないよな、というMCでYellow Submarine。当然客席みんなで大合唱だ。途中の潜水艦の中の台詞も再現してくれたりして楽しい楽しい。

そしてHoney Don't、Anthemと続く。Anthemはリンゴの最新ソロアルバムからのオープニング曲。

I Wanna Be Your Manでは再びドラムセットに座っての曲。この曲はビートルズ来日公演でも演奏した曲だ。当然ながらビートルズの来日公演は見ていないけど、時空を超えて日本で再演してくれてうれしい。

そしていよいよライブも残りわずか。Photographはジョージとの競作。この日はジョージの誕生日でもあったから、ジョージへ捧げる歌に感じた。続けてAct NaturallyときてWith A Little Help From My Friendsというこのステージに相応しい曲が最後の曲。掛け合いのパートは観客が歌う。リンゴと観客が一体になって曲になっていると思うと感無量だ。他のメンバーがエンディングの演奏をしている中でリンゴだけがステージから下がってしまった。と思ったら曲はジョンレノンのGive Peace A Chanceのメドレーになり、再びリンゴが登場。ジョン亡き後はリンゴがPeace and Loveを合言葉にしているが、ジョンがLove and Peaceだったので、リンゴは順番を変えているのかな。そんなリンゴとジョンの友情を感じる歌だった。

これで本編が最後だったが、この後フロアーの電気がついてステージの終了を告げるアナウンスがあった。まさかのアンコール無しだった。アンコール無しのライブなんて記憶に無いので、諦めきれずにステージの方に詰め寄りリンゴコール。結局本当にアンコール無しで終わってしまったが、開場で旧知の友人に久しぶりに再会することも出来て楽しいライブだった。

リンゴはビートルズのメンバーの中では最年長で、今年はなんと73歳だ。それなのにこんなにステージで歌って踊る姿を見るのは信じられない。もしかしてこのままリンゴのライブを見ることができずにいるのかと思っていたので、今回のライブはとても嬉しかった。

ホテルへの帰り道にfacebookにこの日の写真をアップしたところ、Liverpool出身の人から、昔Liverpoolにいた頃、まだロリーストーム&ザハリケーンズのメンバーだったリンゴからデートに誘われたことがある、という思い出の書き込みがあって微笑ましく思った。

ところがところが、写真の整理をしていて誤ってfacebookに載せた写真を削除してしまい、このコメントも消えてしまったのが痛恨の出来事だった。

そういえば、このライブではプロ用の機材でなければ写真を撮っても大丈夫だったみたい。それでも僕は演奏中の写真は撮らなかったけど、終わった後のステージの写真を1枚だけ撮った。