「遺産と誤算の協奏曲」


水戸芸術館で演劇を観てきました。
『遺産と誤算の協奏曲(ラプソティー)』〜華麗なるダマしあい〜」というタイトルで、去年の「キャッシュ オン デリバリー」に続く英国喜劇。以前には「パパ、I Love You」というコメディーもやっていて、いつの間にか水戸芸術館の劇場で英国喜劇シリーズが出来たみたいです。イギリス好きとしては嬉しいシリーズです。
緞帳が上がって舞台の全容が見えた瞬間、家具や背景がとてもイギリスらしくてはっと息を飲みました。
シリーズといっても今回は水戸芸術館初登場という西川信廣さんの演出で、前回とはまた違った面白さでした。
スラップスティックコメディーということでしたが、ドタバタ度で言えば「キャッシュ〜」や「パパ〜」の方が上だったかもしれません。


芸術館専属劇団の小林祐介さんが主演。専属劇団は男ばかり5人の劇団なので、文学座の女優3人を迎えての舞台は華やかでした。専属劇団員の澤田孝司さんと大内真智さんがなかなか出てこないなあと思ったら後半からの登場でしたが、2人揃っておかしな役どころでした。
メイド役の桜井ふみさんは地元出身。そのせいか台詞に茨城弁がまじっていました。訛りはもちろんですが、「ごじゃっぺ」とかの台詞も出てきてそれだけで大笑いです。たしか以前もシェークスピアの劇に茨城弁が出てきましたが、もっと地方色を出してもいいと思います。


舞台が終わった後はロビーに出演者が出ていたので声をかけてきました。主演の小林祐介さんからは「一番前に座っていて緑色のシャツが目立ってましたよ。」と言われてしまいました。今回もそうでしたが、生の舞台をより間近に感じるために一番前の席に座るのが好きです。あまり大きな舞台では首が疲れてしまいますが、水戸芸術館の劇場ぐらいの大きさなら大丈夫です。今回は一番前のほぼ真ん中の席。充分堪能してきました。



入場の際に8月末の演劇フェスティバルのチラシをもらいました。その中に元専属劇団員の名前を発見したので、観てみたくなりました。そして、街なかのカフェなどで演じられる「プレイ×プレイプロジェクト」開催決定のお知らせもあったのでこちらも楽しみです。でも問題なのはその時期に水戸にいられるかということ。もしかしたら仕事で長期出張になっているかもしれません。うまく都合がつけられることを祈ります。