未来をなぞる 写真家・畠山直哉

水戸芸術館の現代美術展「3.11以後の建築」に関連して上映された映画を見てきました。
写真家の畠山直哉さんは陸前高田の出身です。今は東京在住ですが、東日本大震災では実家を流され、母を亡くしたそうです。この映画は、震災後定期的に陸前高田に通う畠山さんの姿を追ったドキュメンタリーです。
 
震災前に撮ってあった陸前高田の写真は、特に公開するために撮影したわけではなかったそうですが、震災が起きてその場所に行き、姿を変えてしまった故郷を見て、過去と現在の写真を比較して展示するようになりました。
 
陸前高田出身だけど直接津波を見たわけではないことで、当事者なのか当事者ではないのかと考える姿がありました。
 
僕も陸前高田には震災から3年経ってから一度行ったきりですが、その時から比べても今はまた変わっているのだと思います。
たとえ当事者ではなくても、心の中でずっと気にかけていたいと思いました。
 
 
ちなみに映画の中に、水戸芸術館で展示の準備をしているシーンがあり、今その水戸芸術館でこの映画を見ているという不思議な感覚を味わいました。