月と雷

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先月あまや座で「彼女の人生は間違いじゃない」を見に行った時に予告を見て、自分の名字と同じ名前が出てくるシーンが気になりました。他の地域ではまず見たことのない名前なので、ずいぶんと珍しい映画だなと思いました。その後映画館の人が、その映画はひたちなか市でロケをした作品というのを聞いて、それならありえると納得しました。
 
そんなわけで昨日からあまや座で公開された「月と雷」を見てきました。ひたちなか市でロケしたのに茨城県内では他には上映していないそうです。
 
主に出演するのは初音映莉子高良健吾草刈民代の3人。高良健吾さんは「彼女の人生は間違いじゃない」にも出演していたので、2作続けて見ることになりました。
 
この映画は前半に濡れ場シーンがあってR15指定なのですが、それ以降は少し「普通」とは違う関係の3人の生き方が描かれ、そして後半のストーリーにつながっていくのでした。
 
映画の予告編を見るとなるほどひたちなかの阿字ヶ浦あたりで撮影したんだなと思うようなシーンがありましたが、本編を見るとそれ以外にも勝田駅近くの飲み屋街が出てきて、昨日前を通った居酒屋も出てきたり、映像作品によく登場する那珂湊駅が出てきたり(那珂湊の名前などは隠されていましたが)、地元ならではの楽しみ方ができました。
 
映画の後には映画館の席に座ったまま映画の話をする「ムビチャト」が行われました。映画の撮影に協力したひたちなか商工会議所青年部の方やひたちなか市役所観光振興課の方がゲストで登場し、撮影時の様子などを話してくれました。それによると、去年の5月から6月の約3週間で撮影を行ったそうです。ほかにも重要な舞台となった一軒家を提供した方も来ていて、お話を聞かせてくれました。
 
ちなみに映画に出てきた撮影場所としては、勝田泉町の居酒屋「山甚道場」、横道屋のあるビルのカラオケスナック「雅」、大島陸橋近くのカラオケボックス「ウーノ」、阿字ヶ浦付近のさつま芋畑、バス停、阿字ヶ浦海岸、そしてひたちなか海浜鉄道那珂湊駅などでした。茨城交通のバスも何度か登場。大洗鹿島線は車両を貸し切っての撮影までしたものの、最終的にはカットされたとのこと。それから一軒家は佐和駅の近くということで、意外と家からも近いので帰りに探してみたところ、結構簡単に見つかりました。
主人公の勤めるスーパーは、残念ながら栃木県の足利市で撮影されたとのことでした。
 
ほかの方の話にあったのですが、地元がロケされた作品だと、地元が出てきて嬉しい、というプラスの気持ちもあるけど、ほかの地域の設定なのに知っているところが出てくると作品のストーリーよりも実際の場所のイメージが強くなってしまうというマイナスの面もあるということです。なるほど、そういえば今日の映画でも那珂湊駅は地元ではなくて遠く離れた場所の駅、という設定だったようですが、主人公の今いる場所である阿字ヶ浦と近すぎて少し混乱しました。そういうのは知らない方が幸せかもしれません。
 
そもそも、角田光代さんの原作も茨城を舞台にしていたようで、映画のパンフレットにあったこの映画の安藤尋監督のインタビューによると、原作の描写からモデルにした場所を推測してロケ地を探したようです。ということで、家に帰ってから角田光代さんの小説も買ってみたので、今度読んでみようと思いました。
 
 
ちなみにこれが予告編に出てきたシーン。