「最貧前線」

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水戸芸術館宮崎駿原作の演劇を観てきました。この公園はチケットの売れ行きがよく、僕も友の会先行予約を発売日当日に申し込んだのですが、受付開始時間に申し込みができなかったので少し遅れたところ、3階席がやっと取れたくらいでした。その後の一般発売の分がなくなっていたそうです。
 
ACM劇場の3階席に座ったのはいつ以来でしょうか?初めてではないとは思いますが、あまり記憶にありません。
 
客席から舞台を見下ろす格好になりましたが、今回のお芝居は舞台上に船の甲板が3層に渡って作られ、役者たちはその上を上下しながら芝居します。だから1階席からだと上を見上げる形になるのでしょうが、3階席だと全て下に見るので見る体勢としては楽だったかもしれません。
 
宮崎駿原作といってもわずか5ページの作品だったそうで、それを水戸芸術館ACM劇場の井上桂芸術監督が脚本にした作品です。第二次世界大戦末期に、軍艦が足りなくなり漁船を徴用して監視船に仕立て上げたことがあったそうです。生粋の軍人と、生活のために船に乗る漁師たちの対立があり、最初は漁師たちを馬鹿にしていた軍人たちも、天候を読む技術や漁をする上での知恵を持つ漁師たちに一目置くようになり、お互いに信頼関係を持ちます。
 
しかしだからと言って戦争は辛く悲しいものです。宮崎作品はあまり詳しくありませんが、平和を望む姿勢は他の作品にも通じるものがあるのだと思います。
 
場面転換にはスクリーンにアニメーションが映し出され、その後スクリーンが上がって俳優たちの演技が続きます。水平方向に回転はするものの上下方向には動かない舞台上の船ですが、俳優たちが波の動きに合わせて同じ方向にからだを揺らすので、まるで本当の海の上に出ているような錯覚に陥りました。
 
 
 

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