柴又、男はつらいよ お帰り寅さん

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男はつらいよ」は大好きな映画なので舞台の柴又には今から約30年ほど前に一度訪れたことがありました。その後もまた行きたいと思いつつなかなか機会がないままでしたが、今度「男がつらいよ」の新作ができるというのでその公開日に行ってきました。
 
常磐線の金町から京成金町線に乗り換え1駅で柴又駅に着きます。駅前には寅さんとさくらの銅像が建っています。そういえばこのさくらの銅像が立つ少し前に水戸で倍賞千恵子さんにお会いすることがあったとき、ファンの方からその銅像の話を聞いたので行こうと思っていたのですが、その時は体調不良により行くのを断念したのでした。

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柴又駅からは帝釈天題経寺の参道が伸びています。入り口には渥美清さんが寄贈した常夜燈や山田洋次監督による寅さんの口上の碑が建っています。

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それから参道の両側には団子屋さんやおせんべい屋さんなどが並んでいます。

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団子は後で食べることにしてまずは帝釈天へお参りします。

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本堂に上がりお参りして御朱印をいただきます。

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続いて引いたおみくじはなんと凶。このまま帰るのも気分が重たいので、日本全国を旅した寅さんにちなんで、旅の安全にご利益があるという寅さんお守りを買ってから寅さんおみくじというものを引いてみたら今度は大吉でした。

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帝釈天の境内に立っていると影から笠智衆の御前様が姿を現しそうな錯覚に陥ります。

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時間がちょうど12時になったところで鐘がなりました。

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お昼を食べる前に帝釈天から少し奥に入ったところにある寅さん記念館を訪れます。
実際に映画の撮影に使われたくるまやのセットが移設されているのをはじめ、寅さんの手紙や衣装、持ち物などが展示されています。また、映画の中に残る今となっては懐かしい昭和の風景がジオラマでよみがえっていました。

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お馴染みの茶色いトランクの中に入っていた荷物の一つは、なんと僕の部屋に置いてあるのと同じタイプの目覚まし時計でした。
 
寅さん記念館に併設されている山田洋次ミュージアムも見学した後で参道に戻りお昼ご飯を食べます。
 
松竹の撮影スタッフも通ったという大和屋で天丼をいただきます。

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店内には撮影時の写真や大入り袋などがたくさん飾られていました。
 
それからもちろん団子も。映画の中の団子屋さんのモデルとなった「高木屋」に入ります。草だんご5つぶで400円でした。こちらのお店にも写真がたくさん飾られています。

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「とらや」というお店もあるのですがこちらには入りませんでした。

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柴又駅に戻るとなんと寅さんが2人も!お願いして寅さんの像の前で写真を撮らせてもらいました。

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それから京成電車に乗って上野へ。
 
映画は地元で見ても構わなかったのですが、せっかく柴又に行ったのですからその勢いで上野で「男はつらいよ」の新作「お帰り寅さん」を見てきました。昔は上野駅前、上野公園の下に松竹の映画館があったような気がしますが今はなく、御徒町松坂屋の隣にある新し目のTOHOシネマズ上野で見てきました。
 
僕は「男はつらいよ」シリーズは高校生の頃、志穂美悦子がマドンナで九州筑豊がメインのロケ地となった第37作「男はつらいよ 幸福の青い鳥」から毎回見るようになりました。その頃はまだお盆とお正月の年2回公開だったのがだんだんとお正月の年1回公開になり、寅さんの甥の満男のストーリーも描かれるようになってきました。1996年に寅さんを演じた渥美清さんが亡くなったことで「男はつらいよ」も終わりを迎えてしまったのですが、その寅さんがまたスクリーンに蘇ったのです。「男はつらいよ」第1作が公開されたのは昭和44年(1969年)8月27日。僕の誕生日は昭和44年8月30日。僕と同い年なこともあって大好きな映画のひとつです。そして満男を演じる吉岡秀隆さんは子役からずっと「男はつらいよ」に出演していますが、僕が見出すようになってからは僕と同世代の青年期の満男の姿が自分に重なるようになりました。
 
今年は「男はつらいよ」公開50年でシリーズ50作目。出演者も年を重ねて、おいちゃん、おばちゃんがいなくなった団子屋はカフェになりさくらと博の住まいになっていました。タコ社長もいませんが娘の朱美の口調がタコ社長の雰囲気を残しているのが可笑しくもあり涙を誘います。そう、今回の映画は今の出演者の演じるシーンが過去の作品のシーンに重なるところがあるのです。先ほど寅さん記念館でたまたま流れていたシーンなども新作での回想のシーンに使われていて、寅さんがいた時代と現代が繋がっていることを感じました。
 
たくさん笑い、たくさん泣いた寅さんを見た後は、もう少し寅さんの世界に浸りたくて、寅さんの映画に出てきそうな上野駅近くの小さな小料理屋風のおでん屋さんで熱燗で1杯やってから帰りました。

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