3.11とアーティスト:10年目の想像

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東日本大震災から10年になる水戸芸術館の展示。「3.11とアーティスト」というタイトルの展示は2012年にもありましたが、今回も何人ものアーティストたちが、福島・宮城・岩手を訪れて自らの言葉を記し、絵画に描き、映像に残していました。
僕自身も震災当時のことそしてその後何度も訪れた場所のことを思い出しながら展示を見てきました。
特に印象に残ったのは油彩の絵画の加茂昂さんの作品と陸前高田の人々の手記を文字と映像で展示した小森はるかさんと瀬尾夏美さんの作品でした。
加茂さんの絵は福島県双葉郡の風景を描いたものですが、よく見るとこの先立ち入り禁止の看板があります。
小森さんと瀬尾さんの作品は、元の土地をかさ上げしてできた新しい風景に戸惑いつつもその場所で何が起こったかを伝えなくてはいけないという意思を感じました。
それともう一つ、原発近くの帰還困難区域に作品を展示している「Don't Follow the Wind」の紹介がありました。
現時点では現地で自由に作品を見ることはできませんが、そこはどんな場所なのだろうと想像すること自体が作品になっているような気がします。
僕自身は最近は東北を訪れる機会は減りましたが、その代わりにより近いところの地元を見つめ直そうという気持ちになっています。

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