水戸室内管弦楽団第75回定期演奏会

今日から小澤征爾指揮による水戸室内管弦楽団(MCO)の定期演奏会がある。今回のプログラムにはメンデルスゾーンの「夏の夜の夢」があって、シェークスピアの中でも大好きな喜劇だし、小澤征爾の息子の小澤征悦さんも一緒に出演するというので行くつもりだったのだけど、2月のチケット発売の時期にいろいろ忙しくてチケットを入手し損なってしまった。ところがつい先日、水戸芸術館からのお知らせメールで、日曜日に無料で公開ゲネプロがあるというのを知った。公開ゲネプロというのは本番前の通しのリハーサルみたいなものなので、演奏会に行けない分、せめてこれに行ってみようと思って10時30分開場のところを9時過ぎには芸術館に行って並んできた。普通演奏会というと出演者はみんなドレスやタキシードを着るけど、練習のときは私服を着ているのが新鮮。毎年4回やっているMCOの演奏会は、毎回聴きに行くわけじゃないので、練習とはいえども久しぶりの生演奏に聞き惚れる。それでも通しの演奏が終わった後は小澤さんが気になるところを指摘してその部分をもう一度演奏すると言う、ある意味2度おいしい気分を味わえた。
ゲネプロが終わって、水戸京成で食事をしたり買い物をしたりして、芸術館の地下に泊めた車に乗って家に帰ろうとして、ふと芸術館のカウンターの前を通ると、なんと「当日券発売中」の文字があった。チケットは売り切れと聞いていたので、これはラッキーと思って急いで当日券を購入した。
公演までは少し時間があったので、一旦芸術館を出て、夕方再び芸術館に戻る。
今日の曲目は、メンデルスゾーン生誕200年ということで、ピアノ協奏曲第1番と、劇音楽「夏の夜の夢」。1曲目の前には、第1回の演奏会のアンコールで演奏した曲、との紹介でバッハの「アリア(G線上のアリア)」を演奏した。
1曲目はピアノの小菅優さんのソロが入る。彼女はまだ20代なんだけど、そうは見えない堂々とした演奏だった。2曲目はMCOの他にソプラノや合唱が入り、そして小澤征悦さんの朗読が入る。正直に言うと、普段は演奏会の途中で退屈と思う場面も多少あるのだけど、今回はシェークスピアの喜劇がベースになっているのであっという間に約2時間の演奏会が終わってしまった。
水戸芸術館では以前市民劇で「夏の夜の夢」を見たし、専属の劇団(ACM)もあるので、いつの日かMCOとACMの競演の「夏の夜の夢」を見てみたいと思った。