茨城県北芸術祭(2)日立、高萩

茨城県北芸術祭の第2弾は日立市の続きから。
まずは日鉱記念館から。

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日立市の山あいにある日立鉱山跡地にこの記念館があることは知っていましたが中に入るのは初めてです。工業都市日立の発祥の地ということもあって、興味深い展示があって芸術祭とは関係なく見入ってしまいました。一通り展示を見た後の最後のコーナーにタクシナーピピトゥクルさんの芸術祭参加作品がありました。
 
続いてはさらに山を奥に進んだ御岩神社に行きます。

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ここも初めて行きましたが、常陸国最古の霊山と言われているそうで厳かな雰囲気が漂います。その中の斎神社の天井画が岡村美紀さんの作品です。

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杉林の中に浮かんだキラキラしたものが森山茜さんの作品です。雨のため足元が滑りやすくて危険でしたが、幻想的な雰囲気が素敵でした。

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山を降りて日立市郷土博物館に行きます。

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ここは何度か来たことがありますが、この中にはイアンカルロハウシャンさんの作品とティファニーチュンさんの作品がありました。ハウシャンさんの作品は光を発する鉱物の作品、チュンさんの作品は郷土博物館の所蔵品と自身の点描画を組み合わせた作品で、どちらも日立市の歴史を表した作品でした。
 
 
日立市内を北上したうのしまヴィラにはAKI INOMATAさんの作品がありました。3Dプリンタで作った透明なヤドカリの殻に世界の都市の建物が載っています。そしてそのうちの一つは生きているヤドカリが東京を背負っているものでした。

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小貝ヶ浜緑地の旧美容院ではヴェンザクリストさんの「空舟(うつろぶね)」伝説を基にした作品。江戸時代に茨城に姿を現したUFOのような物体の伝説だそうです。そういう伝説があったとは知りませんでしたがなんだか奇妙でした。

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同じく小貝ヶ浜緑地の公園には國安孝昌さんの屋外作品がありました。山側にも國安さんの作品があって対になっているようなので後で見るのが楽しみです。

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これで日立市内の展示作品は全て見ました。続いて高萩市に移動します。
その前に高萩駅前の蕎麦屋さん、うらじで遅めのお昼を食べます。このお店は映画「フラガール」にも登場したお店でしたが、その当時の建物が建て替えられたのがちょっと残念です。でも店内のレイアウトは以前と同じようだったのでなんとなく安心しました。
 
展示の方は高戸海岸に2箇所ありました。
まずは前浜。砂浜に空と雲を描いた大きなドローイングが半分砂に埋まったような形で置かれています。ハリケーンで落ちた空、というイリヤ&エミリアカバコフさんの作品です。イリヤカバコフさんは昔水戸芸術館で個展をやったのかな?名前に記憶がありました。

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前浜にはもう一つニティバクサムセンさんの作品。コンクリートテトラポッドの中にカラフルなテトラポッドが混じっています。

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高戸海岸の小浜には大きな握りこぶしのようなスッシリープイオックさんの作品。ダイナミックで面白いです。

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少し山の方にある江戸時代からの豪農の旧家「穂積家住宅」には4人の作品がありました。

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庭に点在するのが伊藤公象さんの陶板作品。手で丸めるのでまるで自然界に存在する植物のようでした。

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屋敷の蔵の中にあったのがサンドリーヌルケさんと上野雄次さんの作品。ルケさんのは江戸時代のこの家の主人にオランダ人の友人がいた、という設定で奇妙な博物趣味が展示されていました。上野さんのは3Dプリンタ出力による生け花作品でしたが、真っ暗な中の展示だったのでよくわかりませんでした。

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もう一つは農機具を置く蔵の中のデビーハンさんの作品。アルミの紐でたくさんの人の顔のようなものを表現した作品です。

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今日最後に行ったのは高萩市北茨城市の境のほうにあるラジコン飛行場のピーターフェルメーシュさんの作品。山の中にたった一人でいる警備のおじさんが、遠くに見える黄色い線のようなものが作品です、と説明してくれました。それを聞くと誰もが苦笑する、と言っていましたが、僕も思わず笑ってしまいました。

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ここまで見たところで時間も16時を過ぎました。この後回っても展示時間が終了となってしまうのでここで家に戻ることにしました。続きはまた明日。