茨城から兵庫へは茨城空港から神戸空港まで飛行機で行くのが一番早くて楽です。ところがちょうど今日明日と茨城空港に隣接する航空自衛隊の百里基地(というかもともと基地だったのを民間空港にしたのですが)で航空祭が開かれるらしく、以前基地に行くのに道路の渋滞が酷かったという話を聞いたり、航空会社からも時間に余裕を持って空港に行くように、というメールが来たりしてかなりびびっていました。
そのため早めに家を出て車で空港に行ったのですが、特に渋滞もなく素直に空港に着いてしまいました。
しかし空港で出発を待っている時に、携帯電話の充電ケーブルとかモバイルバッテリーのセットを持ってくるのを忘れていることに気がつきました。
茨城空港から乗った飛行機はプロ野球福岡ソフトバンクホークスのコラボジェット。機内ではホークスのシートカバーがあったり、客室乗務員がホークスのシャツを来たり、さらには着陸後にはホークスの応援歌まで流れるので、神戸ではなく福岡に着いちゃったのかと錯覚しそうでした。
実際には福岡ではなくちゃんと神戸に到着し、電車を乗り継いで友人たちとの集合場所である阪急の夙川駅に着きました。
ただ集合時間よりもだいぶ前に着いたので、時間調整に夙川駅から出ている阪急甲陽線で甲陽園駅まで往復してきました。そういえば何年か前の桜の時期にこの夙川に同じく友人たちと集まっていたことを甲陽線の車窓を見て思いだしました。
夙川駅に戻り友人たちと合流し、お昼を食べようと思いましたが、候補にしていたお店は満席とのこと。次の候補で持ち帰り専門のパン屋さんでパンを買って、夙川沿いを海のほうに向かって歩き、途中にあったベンチに座ってパンを食べました。日陰になるとちょっと肌寒いですが陽が当たると気持ちのよい天気です。のんびりとランチを楽しみました。
夙川の河口まで歩くと、モノリスのようなマンション群や、幕末の頃に作られたといいつつ、工事現場にあるようなフェンスで囲われているために単にコンクリートの廃墟のようにも見える西宮砲台などが見えてきました。
そして、沖に人工島があるために全然海に見えない景色ながらリゾート感満載のカフェで一休み。久しぶりにハワイのコナビアを飲みました。
続いて向かったのは日本酒の白鹿の博物館。この辺りは酒蔵が多いのですが、地元に住む友人によればここが一番見学施設としては充実しているとのこと。入館料400円を払うと、なんと来館記念酒をミニボトル一本がもらえるという素晴らしさ!このミニボトルだけで十分元が取れてしまいます。
博物館の中は酒造りの行程を実際の道具を展示しながら映像も加えて知ることができるようになっています。
ここは阪神大震災で大きな被害があった地域。白鹿には以前はレンガ造りの記念館があったそうですが、震災で崩壊してしまったそうです。そのときの様子を展示したコーナーもありました。
地元の友人から聞いた話では、かつてこの辺りの臨海工業地帯に石油化学工場を誘致する計画が持ち上がった時、酒造メーカーがそれに反対して計画を撤回させたそうです。後に工場を誘致した他の地域では公害に悩まされたそうで、酒造りに欠かせない水(この辺りの水を宮水というそうです)を守ることが結果的に公害からも守ったことは多いに評価するべきことです。
次はタクシーで芦屋のヨドコウ迎賓館に移動します。ここはフランクロイドライトの設計で有名ですが、この時期は特別に夜間見学会が行われているのです。館長さんによるガイドもあり、教えて貰わなければ気がつかないポイントなども知ることができました。ちなみに僕の大学時代のサークル顧問の先生がライトの研究をしているので、ここでもその先生の名前を見ました。
このヨドコウ迎賓館は元は灘の造り酒屋、櫻正宗の当主山邑家の別邸として建てられたものです。ここでも灘の酒蔵が出てきました。設計はライトでしたが、ライトは帝国ホテルの建設をめぐって日本側と揉めて怒ってアメリカに帰国してしまったため、実際の建築はライトの弟子の日本人によって行われたそうです。その後持ち主が代わり、今は鉄鋼メーカーの淀川製鋼所が所有していますが、かつては社員寮としても使われていたと聞いて驚きました。
植物の葉をモチーフとしたこの飾り金物がこの家の象徴らしく、随所に見られました。
バルコニーから見る芦屋の夜景。
食事の後に友人たちと別れ、宿を取った神戸三宮へ。少し前に雑誌で読んで気になっていた立ち飲み屋で今日見学した白鹿などを飲みました。常連さんでとても賑わっているお店のようで一見の僕が会話に入る隙もなく、ちょっと居心地が悪かったです。
そして最後はホテルの部屋で今日もらった白鹿の来館記念酒を飲み本日は終了。