ベイクドマンション、THE FooTNiK

劇団「シアターキューブリック」の舞台「ベイクドマンション」を観に東京の恵比寿に行ってきました。

シアターキューブリックは2015年にひたちなか海浜鉄道の走る列車の中で行われた演劇「ひたちなか海浜鉄道スリーナイン」を見てファンになり、その後何度も公演を観に東京まで行ったりしていたのですが、コロナで公演が中止になったりしてしばらく見ることができませんでした。その間に配信で公演を見たりもしましたが、実際に劇場に足を運んで観るのは2018年の浅草で行われた「十二階のカムパネルラ」以来約6年ぶりです。

 

公演会場は恵比寿の「エコー劇場」。気合を入れて比較的早い時期に前売りチケットを買ったおかげか、一番前の席のほぼ中央の席に座ることができました。

 

主人公は売れっ子の絵本作家「かなえ」。でもそれはかなり無理して頑張っている姿で、頑張ることに疲れたかなえは、頑張ることをやめると、不思議な人(妖怪?)たちが住むマンションに来ていました。絵本の登場人物たちも動いています。そのマンションはかなえが子供の頃に住んでいたマンションで、とある冬の日に暖を取るためにマッチをすると、火が燃え広がってしまって家族を失ってしまったのでした。

そのシーンは、拾ってきた猫を、ペット禁止のマンションだったために母親に元の場所に置いてきなさいと言われたものの、こっそりとマンションの植え込みの陰に置いてきて、寒そうにしている猫を温めようとしてマッチをつけたものでした。猫好きの僕はそのあたりで涙が出そうになりました。

 

また、主人公が絵本作家ということで、子どもが絵本を読むシーンなども出てきたり、かなえの考えたストーリーで絵本の登場人物がいきいきと動いたり、その後には書き直したストーリーに従ってやり直したりと、本好きとしても楽しめました。

 

ストーリー以外のことでは、主人公を演じたのは2018年の「十二階のカムパネルラ」にも客演として出演し、その後正式にシアターキューブリックの劇団員として入団した坂本実紅(みく)さんです。劇団員としては初めまして、だったのですが、堂々と主役を演じていました。現実のかなえと、不思議なマンションにいるかなえとでは衣装も髪型も変えていたので、最初は同じ人が演じているようには見えませんでした。

 

いつもシアターキューブリックの作品で主役を演じることが多かった高橋茉琴さんは、今作では主人公の師匠に当たる先生役でした。こちらも今までとは違った役柄で、これまで何度も作品を見ているのに、高橋さんだとは気が付きませんでした。

 

また、ナース役の七味まゆ味さんは、今年の秋に水戸芸術館で行われる公演に出演するとのこと。入場時にもらったチラシの中に見覚えのあるものが入っていたので驚きました。ファミリー向けの公演ですが、せっかくなので都合が合えば観に行きたいと思います。

 

シアターキューブリックのその他の劇団員は3名が出演。

マンションの住人役の奥山静香さんも大きく広がった髪と老けメイクですっかり別人です。

千田剛士さんは顔が長いだの、馬だの言われる、役名もギャロップといういつもと同じような役で登場して、それだけで笑わせてもらいました。

片山耀将(ようすけ)さんもいつもと同じように半裸で筋肉美を見せつけるような役です。その片山さんはこの作品を最後に俳優業を引退されるとのこと。ちょっと寂しくなりますが、劇団には残るとのことなので、よかったです。

 

そのほかにも、出演はしないけど他の劇団員の姿もロビーなどで確認することができました。

ロビーではグッズなども売っていたので、ブロマイドなども購入しました。シークレットの舞台写真は片山さんの写真だったので、いい記念になりました。

また、前回公演の「葡萄酒いろのミストラル」のパンフレットは、実際の劇場では観ていないのですが、オンラインショップで買ったような買わなかったようなで自信がなかったので、買ってきましたが、後で調べるとやはりオンラインショップで買っていたようです。

終演後には劇団の代表でこの作品の作・演出の緑川さんの姿を見つけたので、ご挨拶しました。いつもシナリオブックにサインを入れてもらっていたのですが、今日はあいにくペンを持ってくるのを忘れてしまいました。一度劇場を出た後、近くのコンビニエンスストアで買って戻ったのですが、その時はすでに姿が見えず、サインをもらうことはできませんでした。

 

それにしても6年ぶりのシアターキューブリックの公演を観ることができて本当にうれしかったです。

 

劇場を出た後は、せっかく恵比寿に来たのでこれまた久しぶりのフットボールパブThe FooTNiKへ。昔は週末ごとにわざわざ恵比寿まで来て仲間と一緒にLiverpoolの試合中継を見ていたものです。最後に恵比寿に来たのは5年前くらいでしょうか?でもその時は別のお店で試合を見たので、FooTNiKに来たのは何年ぶりでしょう?当時の店員さんたちはもういないでしょうが、雰囲気は以前と変わらず、こちらも懐かしい気持ちでビールを飲みながら、買ったばかりの演劇のパンフレットを読みました。