Paul McCartney 18 Nov@東京ドーム


11年ぶりに日本にやってきてライブをするポールマッカートニー。今回は大阪、福岡、東京の順に全部で6回のライブですが、僕はそのうちの東京の2日間に行くことにしました。今日はその1日目です。

ちょうど東京出張中だったので泊まるところや帰りの時間を気にすることはなくなったのはよかったのですが、前日の仕事が夜勤だったので、午前中仮眠してから東京ドームに行きました。

今回のライブでは、通常のチケットの他にリハーサル(サウンドチェック)を見学できるチケットも後になって販売されました。とても高額で抽選制だったのですが、ポールが日本に来ることはそう滅多にあることではないと思い抽選に申し込んでいましたが、それがこの日の分で当選していました。

13時30分の集合時間に指定された25ゲートに並びます。14時にはゲートを入場しました。入場時に、サウンドチェック入場者用というか記念のパス、それとトートバッグに入ったお土産セットをもらえました。中身は、プログラム、Tシャツ、ポスター、そしてペットボトルの水です。入場と言っても最初は通路でひたすら待ちます。待っている間にプログラムを読み終えてしまいました。

15時になってようやくドーム内部のアリーナに入りました。指定された場所はアリーナ中央部の通路部分でした。ここでもまだ待ちますが、待っている間は席に座ることも出来ました。サウンドチェックに入ることができたのは200人くらいでしょうか、通路の策に人垣ができますが、列もせいぜい2、3列なのでそんなに慌てることもありません。待っている間に、このサウンドチェック主催者のシェリーさんからの挨拶がありました。写真を撮るのは構わないけど、それよりも手を振ったり踊ったりして音楽を楽しんで、ということを言っていました。

16時過ぎにメンバーが徐々にステージに上がってきました。キーボードのウィックス、ギターのブライアン、ドラムスのエイブ、ギターのラスティの順に登場し、16時24分、ついにポール本人の登場です。おー、11年ぶりのポール、本番ではないので服装も若干ラフな感じです。


簡単な挨拶の後、カラフルなレスポールを抱えて最初に演奏したのはMatchboxでした。ビートルズでも演奏してた曲です。続けてBlue Suede Shoes。次に楽器をへフナーベースに持ち替えて、Coming Up。それが終わるとグランドピアノに移動してC Moonと1曲か2曲くらいで楽器を変えて演奏していきます。いまさらですが、こうやって実際にリハーサルをしている姿を見る機会はめったにないため、毎晩のようにステージに立つポールでもきちんとリハーサルをやるんだなと妙なところに感心してしまいました。次の曲もピアノでしたがよく分からない曲でした。(後で聞いたところによるとポール作曲のクラシック曲のCelebrationという曲でした)
今度はアコースティックギターに変わり、ビートルズのThings We Said Today、そしてニューアルバムから、初めてサウンドチェックでやるんだ、という紹介でOn My Way To Work。おお、この曲はポール自身のリバプール時代を思い起こす曲です。生でこの曲を聞けてうれしかったです。
次は本番ではジョージ追悼コーナーで使うであろうウクレレに持ち替えて歌うのはRam On。
12弦のアコースティックギターでSan Francisco Bay Blues。シェリーさんがサンフランシスコ出身だからこの曲はシェリーのために、という紹介付きでした。
またまたギターを持ち替えて、今度はエピフォンテキサンのアコースティックで、ウィングスのBluebird。
最後はマジックピアノでLady Madonnaで17時6分頃に終了しました。事前の情報では1時間くらい演奏すると聞いていたのでちょっと短かったかな、と思いつつもう開場予定時刻の17時を過ぎていたので、一旦ドームの外に出て急いで腹ごしらえとビールを調達しました。短い時間でしたが、ポールはリラックスして演奏していたので、少人数(あくまでも本番のショーに比べてですが)の限られた観客に向けてプライベートライブをしてくれた感じでした。
このサウンドチェックでは、カメラ持ち込みOKだったので、演奏するポールと一緒に記念撮影をしました!


ドームの外では今回のライブを一緒に楽しもうと事前に仲間同士でメーリングリストを作ってくれた友人たちと合流しました。僕がこの日着ていたTシャツもこの仲間たちが作ったお揃いのTシャツです。11年ぶりの来日を記念して、「It was 11 years ago today, Sir Paul taught the band to play」と書かれています。ネットでもリアルでもビートルズ関係の友人と会う機会もすっかり減ってしまったので、それこそ11年前のライブのときに会って以来の人、それ以前からご無沙汰の人とも久しぶりに再会することができ、懐かしくなりました。これもポールの縁でしょう。みんなで記念写真を撮り、18時45分に再びドーム内に入場しました。

今日の席は1塁側のスタンド席でした。

3日目の席はアリーナ席で、2回行くのであれば最初はアリーナ席でノリノリで聴き、次はスタンド席で座りながらじっくり聴くという順番の方が好みでしたが、席は選べなかったので仕方がありません。開幕前のSEはビートルズの曲のリミックスでしょうか、スクリーンでの映像も付き、聞いたことのないアレンジが新鮮でした。

そして客席の照明が落ち、19時10分にステージが始まりました。オープニングはビートルズのEight Days A Weekです。サウンドチェックで姿を見たとはいえ、やはり本番のステージは興奮します。ビートルズ時代に使っていたカールヘフナーのバイオリンベースを持って歌う姿を見ると感動でゾクゾクが止まりません。2曲目にはいきなりニューアルバムの1曲目のSave Us。ライブでどの曲を演奏するかの情報は断片的には入ってきたのである程度は知っていましたが、積極的には仕入れないようにしていて、この曲をやるということは知らない情報でしたし、アルバムの中でも好きな曲だったのでうれしかったです。

一曲一曲についてこうやって紹介していくときりがないので後は省略しますが、21時15分の本編終了まで休みなく、水を飲むこともなく演奏する姿はステージでライブをするのが大好きなワーカホリックポールの神髄を見た気がしました。もちろん以前のライブに比べたら演奏のテンポも少しゆったり気味なのかな、エレキギターで激しく演奏する曲は少なかったかな、アコースティックギターを持つ曲が多くなかったか、などと年を感じるシーンもありましたが、後半になるにつれてだんだん気にならなくなってきました。特にビートルズの曲は、その曲を初めて聴いた中学生の頃や友達と一緒に聴いたりしたシーンを思い出したりして自分の人生を振り返っている気にもなってきました。最後のHey Judeでは客席の姿もスクリーンに映り、みんなで楽しく声を合わせて歌っている姿を見ていたらこんなに楽しいステージを見せてくれたポールに涙が出てきました。

一旦袖に引っ込んだポールでしたが、わずか3分後には日本とイギリスの大きな国旗を持って再びステージに現れました。最近のバンドの様にもったいぶってなかなか出てこないなんてことはありません。どれだけステージが好きなんでしょうか?
21時30分にアンコール第一部が終了しましたが、その2分後にアンコール第二部が始まりました。その冒頭、アコースティックギターを持ってYesterdayを歌う前に、この曲を福島の人たちに捧げる、というMCを聴いて、震災以来毎週のように福島に通ったことや福島で出会った人たちのことが頭をよぎり、ポールも福島のことを気にしてくれているんだと思うとうれしくて涙が止まらなくなりました。

最後は僕にとってポール初体験の23年前の来日ライブでも演奏したGolden Slumbers/Carry That Weight/The Endのアビーロードメドレーで締めくくり21時48分に終演しました。

23年前は僕もまだ学生でした。それから人生いろいろありましたが、こうやってまたライブを聴くことができたポールに感謝です。ポールはステージからステージを支えてくれたクルーに感謝、観客に感謝、バンドメンバーに感謝を示していました。ワーカホリックなポールを見習って僕も頑張ろう、という気持ちになりました。23年と言う年月は、今思うと、1966年にビートルズとして来日してから1990年のポールのソロライブまでの間の24年とほぼ同じくらいです。ビートルズの時は生まれる前だったのでずいぶん昔のことと思っていましたが、1990年の時には今の僕のようにビートルズのときに見て以来だ、という人もたくさんいたんだろうなと思いました。

終演後は22時ごろに退場して、それから水道橋駅近くで仲間たちと2次会ならぬ1.5次会に参加しました。ここでも久しぶりの再会がありました。ポールのライブに感動したし、友人との再会にも感動しました。地下鉄一本で帰れる場所にホテルを取っていましたが、ついつい話しに盛り上がり、場所を移動して飲み続け、タクシーでホテルに帰ってポールライブ1日目は終わりました。


この日のセットリストや詳しい情報はこちらを参考にさせていただきました。
http://pmccartney.com/japantour/131118/


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