水戸芸術館の展示を見に行ってきました。
ファッションの展示、と聞いてどんなのだろう、と思っていましたが、洋服そのものの展示ではなくて、アーティストが伝えたい思いがたまたま洋服の形をしていただけ、という感じで、現代美術の他の媒体で発表するアーティストと同じことをしているんだというのが意外な発見でした。だから意外にも展示が楽しくずいぶん長居してました。
この展示は一人のアーティストの特集ではなくて、何人もの作家の合同展示なのですが、そもそもは林央子(はやし なかこ)というファッション/アート編集者の著作がベースとなった展示ということで、なるほど雑誌を見ているような感覚だったから面白かったのかもしれません。
林央子は日立市出身で、制服のない高校を卒業したとのことで、もしかしたら同じ高校出身かも、と思ったりしましたが、茨城県には他にも制服のない高校があるのでどうでしょう?
今回の展示でもう一つ面白かったのは、館内の監視をするスタッフ(フェイスと呼ばれてます)の制服を自分たちで作ってみる、というワークショップがあり、そこで作った制服を着て通常の仕事を行っていることでした。制服といってもいつものきちっとした形ではなくて、まず共通の型を考えて、その次はスタッフそれぞれがさまざまな個人的な思いをデザインに表す、ということで一人一人違う制服に仕上がっていました。従って普段は陰の存在となっているフェイスさんも今回は動く作品の一部分になっているのです。さらにその制作過程も展示されていてより深く鑑賞することができました。いつもの展示ならフェイスさんに話しかけることはしませんが、今回は展示を見る前に制服のことをフェイスさんに訊ねちゃいました。
ギャラリーでは今の時期恒例の高校生ウィークという企画も今日が最終日ということで若い人たちで盛り上がっていました。簡単なカフェコーナーがあったので、紅茶を頂きながら、室内に備え付けの本を読んでのんびりと過ごしました。
今回の展示に関するイベントはまだ続くので、時間ができたらまた見に行ってもいいかな、と思いました。
拡張するファッション
2014年2月22日[土]から2014年5月18日[日]まで
http://arttowermito.or.jp/gallery/gallery02.html?id=375
芸術館を出た後は千波湖畔に行きました。
水戸の桜も、いつの間にか満開になったものの雨が降ったり風が冷たかったりして今年はのんびりとしたお花見ができませんでした。今日もあまりいい天気ではありません。それでもちょっとだけ寄り道して見てみようと思ったのです。
ずっとどんより空でしたが、夕方になってなんとか晴れ間が見えて、なんとか陽に当たる明るい桜を見ることができました。