去年の秋に上演された「ひたちなか海浜鉄道スリーナイン」がまた湊線にやってきました。
初めてこのローカル鉄道演劇を知ったときは、ローカル線で演劇?となんのことだかさっぱりわからなかったのですが、一度体験したらとても面白かったので、再び上演されると聞いて今度は迷わずチケットを購入しました。
秋のときは1日3便だったのですが、今回は2便です。初日の第1便に乗ってみました。
ストーリーは基本的に前回と一緒ですが、微妙にセリフが変わっていました。また、演じる俳優さんが1人交代してました。
その交代した俳優さんというのが、前回行ったときに阿字ヶ浦温泉のぞみで休憩したときに隣にいた方だったのでした。
もうすでに3度目なので、冒頭からのセリフに隠された意味もわかります。わかりますが、それでもやはり涙が出そうな物語でした。
終点の阿字ヶ浦では、恒例のまち歩きです。今回も参加してみました。前回とは違うルートを歩きます。前回とさらに違うのは、上演時間の関係で前回は俳優さんが阿字ヶ浦から勝田にとんぼ返りだったのが、今回は参加者と同じように阿字ヶ浦で降りるので、ときどきまち歩きツアーの一行とすれ違う演出がありました。阿字ヶ浦出身の人が地元に帰ってきたという設定なので、本当に物語の世界に入り込んだような気分になります。
そして今日はこのあと個人的にまち歩きを行いました。
勝田駅近くでお昼を食べたあと、金上の洋菓子屋さん「グレートリーフ」まで歩いて行きました。主人公はここの洋菓子が好き、という設定なので、僕もここで買ってみました。
那珂湊駅では、干し芋の大丸屋へ。お店の前には干し芋の石像が立っていたり、広めの店内にさまざまな種類の干し芋が販売されています。湊線の列車から降りられなくなった登場人物「美波」が劇中ずっと手にして食べているのがここ大丸屋の干し芋でした。子どもの頃に干し芋(個人的には「干し芋」とは言わずに「乾燥芋」ですが)を食べたので今更それほど食べたくはないのですが、せっかくなので1枚入りの干し芋を買いました。
そして陽が暮れて入ったのがちょっとおしゃれなバー&レストランの「Andra」。登場人物の一人がこのAndraのパウンドケーキを売る売り子という設定なのです。去年初めて劇を見たときは俳優さんが演じているとは思わずに、本当にお店の人が売っているのかと思ったくらいです。それからずっと気になっていましたが、普段はなかなか夜の那珂湊に行く機会がありませんでした。ですが今日は物語の世界に浸るため、やってきました。
生ビールは一番搾りでしたが、瓶ではヨーロッパの各種ビールが揃っていました。そこでバスペールエールとかステラアルトアなどを飲みました。他のお客さんがいなかったので、お店の人といろいろ話をしました。お店の人は実際には演劇は見ていないそうです。
と、そこにやってきたのは「遥佳」と「浜子」でした。今日のパウンドケーキは完売したそうで、作る数を増やして欲しい、とのことでした。なんだか日常と非日常の世界がリアルに交錯して興奮します。やっぱり今日は那珂湊で飲んで成功です。
気分がよくなって勝田に戻るために那珂湊駅に向かうと、今度はこの作品の演出家さんに出会いました。また来てくれてありがとうございますと感謝の気持ちを伝え、今日見た劇の感想を話しました。