「キャッシュ オン デリバリー」


水戸芸術館ACM劇場で、「キャッシュ オン デリバリー」という演劇を見てくる。
6月1日から8回公演で、途中の日には関連企画ということで、公演終了後に舞台に上がってステージを体感できるツアーがあったりしたのだけど、他の用事の都合で最終日に見ることになってしまった。公演が始まってから聞こえてきた声によると、今回の作品は大変に面白い喜劇らしいということなので、早く見たくて仕方がなかった。

今回の作品は、演劇大国であるイギリス人のマイケルクーニー作の喜劇。2010年にもACM劇場で「パパ、I Love You」というタイトルの公演を見たけど、その作品の作者はレイクーニー。二人は親子なのである。

「パパ、I Love You」の時のBGMがブリットポップで楽しかったので、今回もBGMを楽しみにしていたのだけど、開場して中に入ってみると、聞こえてきたのはビートルズだった。この日はちょうどビートルズのTシャツを着ていったので、自分としては大当たりだった。席も一番前だったので、きっと舞台上からも見られていただろう。


演劇の方は期待通りとても面白かった。社会保障手当を不正に受給している主人公が調査員の前で他の人に成りすましていたところ、別の人に対してはまた別の人にならなくなってしまい、双方の目の前で苦し紛れの言い訳をする、というストーリーで、本来の登場人物と役上の人名が入れ替わって頭の中が混乱しそうになるのだが、それがまた面白い。実は演じる役者さんも台詞を間違えてしまった日もあったらしいのだけど、それもまた納得の面白さだった。

こんなに面白いのがたった2週間で終わってしまうなんて、まさに演劇は生ものだ。行けるときに行かないともったいない。

終演後はロビーに役者さんが出てきたので、直接感想をお話しさせてもらった。開場前にTwitterで会話をした小林祐介さんからは名前で呼んでもらえて、記憶に残ってもらえてたみたいでうれしかった。

水戸芸術館を出た後、もう少し英国気分を味わいたくて、京成の中にある木内酒造の直営店「酒+蕎麦 な嘉屋」でネストビールのアンバーエールを飲み、その次に南町の「ビアハウス ビベーレ」でYoung's London Aleというイギリスのビールを飲んだ。