富岡町

南相馬市を拠点に活動する福興浜団がこの日は富岡町で捜索活動をするとのことで、急遽休みが取れたので個人的には震災後初めて富岡町に行ってきました。
富岡町までは家から車で約1時間半で着きます。南相馬市に行く時はまっすぐ行けないので福島市に前泊しているのですが、富岡町ならば家から直接行けます。富岡町には集合時間より少し早めに入り、街の様子を少し見てみました。

JR常磐線富岡駅です。







駅前の商店や民家は震災直後の崩れかけたままの姿で放置されています。2年半が経ってもまだそういうところがあるのです。これが日本の現実です。日本人なら一度はこの光景を目に焼き付けることも必要かもしれません。

集合場所はヨークベニマルの駐車場です。このお店に限らず、町内のどのお店も開いていません。

捜索活動の方は、総勢40人くらいが集まったのでしょうか、二手に分かれての活動となり、僕は福島第二原発のすぐ北側の海岸付近の担当となりました。

海岸に出たとたんに、犬の死骸が目に入りました。捜索活動には何度か参加していますが、実際に遺骨はまだ見つけたことがありません。だからどんな風に見つけられるのか分からないところがありますが、それでもより多くの人の手、人の目で探すことで見つかる確率が高くなるのだと思います。だから分からなくてもとにかく参加しているのです。ただ、まだ見つからない人がいる、ということを考えると胸が痛みます。いわゆる片付けの手伝いの場合は体力が必要な場面が多いのですが、捜索活動の場合は体力よりは精神力が必要かもしれません。


あいにくの雨の降る天候の中、午前中2時間、午後に2時間ほど捜索したところで終了となりました。この富岡町には警戒区域の見直しにより一般の人でも自由に立ち入りが出来るようになりましたが、それでも午後3時までには町外に出なくてはならないことになっているのです。


翌日、改めて富岡町を訪れました。

途中の楢葉町には除染作業で出た汚染土を保管する場所がいくつもありました。

富岡町にあるレンタルビデオ屋さんの看板。ここも時間が止まったままです。

2011年4月の桜まつりのポスター。

通行証は持っていないので、この看板の先のところの検問でUターンしました。

これは前日の捜索活動場所近くのJR常磐線

線路のあったところには草が生い茂っていました。架線があることでかろうじてここが線路だったことを物語っています。
JR常磐線は上野から仙台までつながっているんだぜ。今はあれだけど絶対につながっているんだから。