2月に亡くなった小澤征爾さんのお別れ会が水戸芸術館で行われました。
参加するのに事前に申し込んでいましたが、水戸芸術館コンサートホールATMで参会することができました。抽選に漏れた場合はACM劇場での映像中継となっていて、ロビーには大勢の人が集まっていました。
お別れ会は黙祷から始まり、高橋靖水戸市長による追悼の辞、水戸市芸術振興財団理事長の福田三千男さん、水戸市議会議長の大津亮一さんによるお別れの言葉がありました。
高橋市長からは、今の上皇様、上皇后様ご夫妻を招いてのサントリーホールでのコンサートでのエピソードや、長野オリンピック開会式でのブルーインパルス飛行にまつわる演奏エピソードなどが紹介されました。
福田さんはアダストリアの会長さんでもあります。初めてその姿を目にすることができました。
続いては映像上映として、水戸室内管弦楽団の第100回演奏会、マルタアルゲリッチさんと共演した第99回演奏会の様子がステージ上のスクリーンに映し出されます。第100回の方は僕もこのコンサートホールで聴きましたが、それが実際に小澤さんを生で見た最後となりました。
そして昨日と今日は水戸室内管弦楽団の定期演奏会があり、僕は他の用事があったので行きませんでしたが、お別れ会の場でも楽団員がステージに上がり、献奏が行われました。演奏されたのはモーツァルトのホルン協奏曲第4番第2楽章で、ラデクバボラークさんのホルン独奏でした。バボラークさんは第100回定期演奏会のベートーベンの交響曲第9番の前半と、小澤さんが指揮する予定だった第101回定期演奏会でも指揮をしていました。
献奏はもう1曲、バッハのG線上のアリア。
僕は、それほど回数は多くはありませんでしたが、過去に小澤さんの指揮する水戸室内管弦楽団のコンサートに行ったことや、芸術館近くの蕎麦屋さんや居酒屋さんの店内に小澤さんが来たことを示す新聞記事などが貼ってあったのを思い出したりしました。
世界のオザワが、地元にある水戸芸術館の開館と同時に音楽顧問となり、さらには館長と水戸室内管弦楽団の総監督となってより密接になったことに感謝しています。
会の最後には小澤さんの長女、小澤征良さんがお礼の挨拶をしました。会場でもらったプログラムに征良さんの言葉が載ってはいましたが、実際に会場にいたのには驚きました。
閉会後はエントランスホールで室住素子さんの演奏によるパイプオルガンを聴きながら献花をしてきました。
会場の外に出ると芸術館のシンボルタワーが美しく光っていました。