ホテルの外はだいぶ賑やかで、明け方3時頃に一度目が覚めてしまいました。その後寝直して、いつもと同じくらいの6時過ぎに起きました。
朝食はホテルの中のレストランで食べました。Irish Breakfastは10ユーロでしたが、これには肉が含まれるのでコンチネンタルブレックファーストを。トーストとフレーク、ポーリッジなどの簡単なもので、こちらは5ユーロでした。
今日はダブリン市内の観光です。
まずはオコンネル通りにある中央郵便局(GPO, General Post Office)にいきます。ここは郵便局なのですが、ただの郵便局ではなく、アイルランドの歴史的に有名な郵便局です。1916年のアイルランド独立に向けてのイースター蜂起の時に蜂起軍の司令部になったのです。そのため内部には歴史博物館があるので、見学してみました。アイルランドは長くイギリスに支配されていたので、アイルランドではあまりイギリスのことはよく思われていないのかもしれません。アイルランド独立を描いた映画もあったのですが、まだちゃんと見たことがありません。いずれ見ないといけないと思います。その時にここに来たことを思い出そうと思います。
そういえば今ではすっかりイギリスとアイルランドの関係はすっかり平和ですが、僕が初めてイギリスに行ったころはまだIRAが活動していて、マンチェスターで訪れた場所がその後爆破されたということを思い出しました。
次はトリニティカレッジへ。ここには美しい装飾文字で有名な「ケルズの書」という古い書物が展示されています。ダブリンに行ったならばぜひ見てみたいものの一つでした。「ケルズの書」がある図書館に入るには入場料13ユーロですが、学生によるウォーキングツアー付きだと14ユーロと断然お得なので、ツアーの方に申し込みました。
この右側にいるのが学生ガイドさんです。建物の由来だとか、どんなことに使われているかなどを説明してくれています。この大学には「ドラキュラ」を描いたブラムストーカーも学んだとかで、あれがブラムストーカーの部屋だ、とかも説明してくれました。
ツアー解散後に図書館に入る列に並びます。ケルズの書を見る前にいろいろ説明があり、最後にご対面です。「ケルズの書」は1000年以上も前に書かれたキリスト教の福音書です。このころはまだ印刷技術はなかったので、修道士による手書きで、紙ではなく子牛皮紙に書かれています。展示されていたのは全部で4点。見開きで展示されているページは、時期により開かれるページが変わるそうで、何度来ても楽しめるとか。混雑する中をじっくりと見学してきました。
2階の展示室に上がると、そこは高い天井まで届くような書棚が並ぶ「ロングルーム」です。その大きさに圧倒されます。なんでも映画「スターウォーズ」にもこの図書館をモデルにしたシーンがあるそうです。それと、先ほど見てきたイースター蜂起の際に使われた「アイルランド共和国宣言」の実物や、アイルランドで最も古いハープなども展示されていました。見応え十分です。
さて次はダブリンでの最大の目的、ギネスの工場見学です。このトリニティカレッジからは少し距離はありますが、歩いて行けない距離でもないと思い、街を眺めながらぶらぶらと西の方角に進みます。
少し分かりづらいですが、街の中にある道案内の標識です。上段にゲール語、下段に英語と2カ国語表記になっています。
少し疲れたなと思うころに、途中のパブで昼食兼休憩とします。頼んだのはベジタリアン春巻きとチップス。そしてもちろんビールです。ここで飲んだのはFranciscan Well Rebel Redというものでした。
このパブからほどなくして目的地に到着しました。
工場というかGuinnes Storehouseという見学用の施設で、時間指定で予約もできるのですが行く時間が読めなかったので特に予約はしませんでした。でも着いてみたら結構な人数が入場待ちしていたのと、Wifiが使えるとの印を見つけたので、その場でオンライン予約しました。ちなみに今回の旅では特にWifiの機器を持っていなかったので、ネットに接続できるのはホテルとか公衆のフリーWifiだけでした。もちろん自由に使える環境があるに越したことはないのでしょうが、なくてもなんとかなりました。
予約の際に時間指定はありましたが、特にガイドがつくツアーというわけではなく、見学者が自由に歩いて見て回るタイプの施設のようでした。ビールの原料の話から始まり、製造過程などの説明はビール工場見学のお約束です。原料といえば、水も欠かせませんが、決してこの工場の近くを流れるLiffey川の水を汲んでいるわけではない、と書いてあるのが笑えました。
ギネスが独特なのは麦をローストすることのようで、その温度は232度、と強調しているのが印象的でした。
見学コースの途中でテイスティングルームがありました。
ここでガイドの人がいて試飲できますが、それがとても小さなグラスなのでこれも笑えます。そして、あとでちゃんとパイントで飲めるから安心してください、というアナウンスもちゃんとありました。でも安っぽい使い捨てのカップではなく、ちゃんとグラスで出してくれるのがいいなあ、と思いました。
その部屋を出ると再び自由見学エリアです。続いてはギネスの宣伝コーナーのようなところで、ここにもハープが展示されています。アイルランドとハープは切っても切れない縁があるのですね。
なんかデジタル顔ハメ写真機があったので僕も一枚撮ってみました。
それから、今度はギネスアカデミー、というコーナーです。
ここでは美味しいギネスの注ぎ方を体験できる、というもので、ここで入場券の半分を渡すと自分でギネスを注ぐことができ、しかも証明書をもらえるのでした。いつも地元のパブで注いでもらっているので、口では偉そうなことを言ってますが、実際に自分で注いでみたことはありません。ガイドの人の説明に続いて参加者が次々とチャレンジしていきます。自分の番ではあまりうまく注げなかった感じですが、それでも楽しかったです。
でもやっぱりプロの注いだちゃんとしたギネスも飲みたい、ということで見学コースの最後には有料で飲めるバーがあります。ダブリン市内を一望できる展望バーで飲むギネスは格別でした。
1階に戻りお土産を買って、バスで一度ホテルに戻ります。
夕食は昨日見て気になった「IZAKAYA」に行ってみることにしました。
中に入ってメニューを見てビックリ、僕の地元の常陸野ネストビールがあるではないですか!しかも4種類も。嬉しくなってそのうちの一つ、ジャパニーズクラシックエールを注文してみました。ネストビールは海外でも有名、という話は聞いていましたが、実際に目にしてみると興奮していまいました。
それと料理は「Ama Age Tofu」と野菜餃子です。「Ama Age Tofu」甘あげというか厚揚げ豆腐みたいなものでした。餃子の方も、普段は肉が入っているので餃子は食べないのですが、ここではベジタリアン向けである印が付いていたので安心して注文しました。他にも気になるメニューはありましたが、ひとりではそんなに食べられません。一人旅は気軽にあちこち行ける反面、食事の時に種類が食べられないのがマイナスです。
今日は1日歩き続けたので疲れました。パブには行かずに早めに寝ました。
ホテルに戻る途中にもまた別の日本風のお店を見つけました。日本も意外とクールなのかも?