「十二階のカムパネルラ」

f:id:ScouseKats:20181123132206j:plain

浅草にシアターキューブリックの演劇を観に行ってきました。
 
演劇の前に浅草寺にお参り。最近始めた御朱印集めも、お寺でいただくのは初めてなので御朱印帳と一緒に御朱印をいただきました。御朱印は2種類ありましたが、ノーマルに観音様のものをいただきました。

f:id:ScouseKats:20181123112413j:plain

f:id:ScouseKats:20181126225945j:plain

f:id:ScouseKats:20181126225956j:plain

浅草は浅草寺が有名ですが、その脇にある浅草神社にもお参りしました。こちらの御朱印は今日限定の新嘗祭のものがありましたので、せっかくなのでそれをいただきました。普通のはまた後日お参りしたときにいただきたいと思います。

f:id:ScouseKats:20181123121903j:plain

f:id:ScouseKats:20181126230139j:plain

 

お参りの後はお昼ご飯。酒飲みには有名な水口食堂で、でも演劇前なのでアルコールは控えて煮魚定食をいただきます。

f:id:ScouseKats:20181123131102j:plain

f:id:ScouseKats:20181123125227j:plain

 

今日観る演劇は、明治大正の時代に浅草にあった浅草凌雲閣がモチーフになっています。十二階の建物は当時としては高層で、そのために浅草十二階という別名でも有名です。関東大震災で崩れて、その後取り壊されたそうですが、その跡地のビルの壁に絵が描かれているので、劇場に行く前に立ち寄ってみました。

f:id:ScouseKats:20181123131754j:plain

 
そして今日の公演会場である浅草九劇へ。

f:id:ScouseKats:20181123132441j:plain

 

シアターキューブリックの演劇はこれまで何度か観ていますが、これまではローカル鉄道の車内とか、商店街の中とか、銭湯の中とか、こんなところで演劇やるの!?というような場所で演じる作品ばかりで、ちゃんとした劇場公演を観るのは実は初めてでした。
 
受付にはシアターキューブリックの劇団員ではないけど、何度か出演しているささきくみこさんがお手伝いでいました。
 
ささきさんから取り置きのチケットを受け取って指定席となっていた客席に座ると、一番前の座ると膝が舞台についてしまうくらいのかぶりつきの席でした。
 
 
初めて観るシアターキューブリックの劇場公演は、音楽もダンスもさすがに迫力が違います。客演の俳優さんも多いので初めて観る方ばかりでしたが、主演は客演ながらお馴染みの高橋茉琴さんです。シアターキューブリックの劇団員はどちらかというと客演陣を盛り立てる役が多かったです。
 
物語は、まず宮澤賢治の生誕123年を記念!して映画を作ることになり、宮澤賢治の周辺にいた人たちを演じる役者や映画撮影スタッフたちが登場します。ところが途中で現代の役者が、自身が演じる過去の人物と中身が入れ替わってしまうという入れ子構造でした。
 
高橋さんは宮澤賢治の恋人とも言われていた高瀬露を演じます。その高瀬露を現代で演じるのが小岩井きりという俳優役の品川ともみさん。こうやって書いているだけでも混乱してしまいますが、そういう設定なので2人ともメイクや髪型を似せていて、最初のうちはとても混乱しながら観ていました。しかも、初めて観るシアターキューブリックの劇場公演ということもあって、かつて街で見かけた人たちが劇場で演劇を演じる俳優になった役を演じているようにも思えて、余計に複雑に見えてしまいました。
 
宮澤賢治作品に出てくる双子の星や電信柱(のような男)が時々道化役、進行役で出てきて観客に向けて解説して初めてこの作品の構造が分かりました。そして見終わる前からストーリー的にも、舞台の全体像を観たいという意味でももう一回観たくなってしまいました。
 
浅草十二階は宮澤賢治の時代には都会の象徴のような建物だったのでしょう。過去の岩手花巻と現代の東京浅草を結ぶのは銀河鉄道で、浅草十二階の絵葉書が乗車券、乗り場が浅草十二階にあるという設定でした。
 
シアターキューブリックの代表でこの作品の作、演出でもある緑川憲仁さんの作品はそういえばこういった過去と現在の時空を超えるものが多いようです。フラッシュバックの手法が使える映画やテレビドラマではなく、生で演じる舞台でそんな演出を観せられる度に毎回感動させられてしまいます。
 
この作品に宮澤賢治本人は出てきませんが、架空の劇中作品である映画「銀河鉄道の女たち 」には宮澤賢治と思しき人物の写真がポスターで登場します。その役者の名前が、今回の作品には出演しないシアターキューブリックの俳優陣の名前をもじったものだったのがこの劇団のファンにとっての笑えるポイントでした。
 
約二時間の観劇後はロビーの物販コーナーに、出演を終えたばかりの俳優さんのうち谷口礼子さん、眞美さん、千葉太陽さんの3人が出てきてくれたのでご挨拶とプログラムにサインをしていただきました。演出の緑川さんにシナリオブックにサインをいただくのも毎回の恒例となりました。
 
今回の観劇は個人的な日程の都合で今日の一回だけしか観ることができないのが残念でした。
 
 
余談ですが、この後上野で飲んでいたところ、やはり東京に来ていたロボッツ仲間に偶然会って一緒に飲み歩きをしたのでした。やはり茨城人にとって上野はほっとする場所です。
 
 

f:id:ScouseKats:20181126225206j:plain