キノコホテル @東京キネマ倶楽部

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<サロン・ド・キノコ~ゲバゲバ大革命>と題したキノコホテルの単独実演会(ライブ)に行ってきました。これまでフェスなどでは見たことがあるものの、単独のライブは初めてです。しかも会場が昔のキャバレーを改装した東京キネマ倶楽部です。1960年代の雰囲気を感じさせるバンドのライブ会場としては申し分ありません。
 
18時開演予定を少し過ぎて始まったライブはアンコールを含めて約2時間半。
曲名はほとんど覚えていませんが、どれもキノコホテル独特の世界感を表すサウンドで満ちていました。
終盤の従業員紹介の後にはマリアンヌ東雲がおなじみのキーボードの上に乗って立ち上がるパフォーマンスがありましたが、思わずよろめいたためにやり直しをしたシーンもありました。実年齢は不詳ですが、2007年に活動開始で来年が10周年ということはそれなりの年齢なのでしょう。
 
途中マリアンヌ東雲の衣装交換もあったり、フェスではどうしても時間の関係で省略されてしまうトークも含めて、存分に楽しむことができました。やはり好きなバンドは単独のライブで見なくてはいけませんね。
 

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県北芸術祭(4)常陸大宮、常陸太田

前回で海側の展示は全部見たので今日からは山側の展示です。
まずは常陸大宮市の空き店舗での展示。
 

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内海聖史さんの作品です。建物の天井の高さよりも大きい作品なので立てて展示することができません。
 

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これはレ=トゥア ティエンさんの作品。
天井から吊るされたバラバラの枝が、シルエットで木になっていました。
 

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隣接する別の空き店舗でのミヒャエル ボイトラーさんの作品。
木と竹と障子紙でできた大きな作品ですが、手で回すことができます。作品の周りにはこれから追加で貼り付けていくであろう素材が置かれていました。制作しながら展示していく作品なのかな?
 
 
次の展示会場に向かう前に寄り道したのは玉川村の横穴古墳。

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これは飴屋法水さんの「何処からの手紙」の作品の一つです。場所自体は今回の芸術祭とは関係なく存在しますが、それを作品にしているのは地元の大宮玉川郵便局から届いた手紙です。その中にこの横穴古墳にまつわるストーリーと地図が同封されていました。通常の展示会場では他のお客さんもいるのですがここは手紙を受け取った人しか来ない場所です。たった一人で実在する古墳と想像の物語を楽しんできました。
 
でもそこから次の場所に移動する途中、自転車で古墳の方に向かう人を見かけました。きっと僕と同じように手紙を受け取った人なのでしょう。手紙の指定では近くの水郡線玉川村駅から貸し自転車を借りていくことになっていました。僕は車で行きましたが、他に誰もいない古墳で同じ目的の人に会えたら楽しかったろうなと思いました。
 
 
そこから山の中をずんずんと進んで行ったのが旧美和中学校。ここは9組のアーティストの作品がありました。
 

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これは家庭科室や理科室などを使ったイザベル デジューさんの作品。
遠くにある何かを手前と中間にある2つのレンズを通して見るというものでした。
美和中学校は確か、僕の中学校の時の担任の先生が後に転勤していった学校だったと思います。その先生は理科の先生でもあったので、その先生のことを思い出しながら作品を見てました。
 

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これは佐藤悠さんのビデオ作品。県北芸術祭の展示作品を歌に合わせて紹介するという作品でした。
 

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これは津田翔平さんの作品の入り口。作品は職員室の中を真っ暗にして、その中を赤いレーザー光線でスキャンするようにしながら、何かが積み重なっているのを見る、というものでした。なので中は写真撮影ができなかったので入り口の写真だけです。
 

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これは校長室に飾られたmagmaの作品。学校での校庭や体育館で偉い人の話を聞く時に、退屈まぎれに話している人に対していろんなことを想像したことを思い出すようなユニークな作品でした。
 

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これは芸術祭のポスターにも使われた落合陽一さんの作品。薄いシャボン膜に蝶の映像を映すというものです。ポスターだと窓の外の森を背景にしていましたが、あまり明るいとよく見えませんでした。ちょっと角度を変えて写真に撮ることができました。
 

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これは鈴木浩之+大木真人さんの作品。作品というか、地球観測衛星からの電波を反射させるカゴのようなものを置いて、それを撮影したものでした。
 

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これは山本美希さんの作品。山本さんの作品は常陸多賀駅周辺にもありましたが、こちらは山本さんの漫画の原画の展示だそうです。
 

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これは村上史明さんの作品。日立駅にもありましたが、これも同じような作品で、こちらは天井から吊り下げられた飛行機型のレンズを通して見るので視線を動かすことができます。すると中の映像も同じように動きます。ですがそこに見えるのは仮想の映像なのです。自分で視線を変えられる分、余計不思議な感じがします。
 

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これはCALAR.inkの作品。ちょうど12時からパフォーマンスが始まるということであまり待つことなく見ることができました。まるで遊園地のアトラクションのように大きな本の中をくぐり抜けるとそこには物語の世界が広がっていました。プロジェクションマッピングとライブペインティングを組み合わせて、観客も参加しながらストーリーが進みます。とても楽しい作品でした。
 

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これは「Sound of Tap Board」チーム。タップダンスのように足を踏み鳴らすのですが、出てくる音を変えることができます。中には納豆の音のようなものもありましたが、それは何やらねちゃっとした音がしました。
 

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屋上には先ほども展示があった村上史明さんのもう一つの作品がありました。こちらは日立駅のと同じような形でしたが、見えるのは山の上にかぶさる大きな女の人でした。
 

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校庭に並べられた机と椅子も落合陽一さんの作品です。机が置かれている場所に近づくとそこにはいないはずの子供達の声が聞こえてくるという不思議な作品でした。
 
美和中学校の作品は点数も多かったですが、どれも見応えのある作品ばかりでした。
 
 
途中で常陸秋そばを食べながら次に向かったのは旧家谷楽青少年の家。

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駐車場にいきなりあったのはタワッシャイ プンサワッさんの作品です。ただしちょっと理解が難しかったです。
 
建物の中にはワン テユさんとマシュー ジェンセンさんの作品。

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ワンテユさんのは吹き抜けを大きな白い布で覆った作品。中に入ることができました。
 

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マシュージェンセンさんの作品は上空から見た久慈川の写真と畳の上に置いた石ころを組み合わせた作品。会場のすぐそばを流れる久慈川のいろいろな姿を想像しながら見ました。
 

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体育館の中にあったのはザドック ベン=デイヴィッドさんの作品です。入り口から見たらモノトーンの植物でしたが、奥に行って反対側から見ると鮮やかなカラーになっているのが驚きでした。

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常陸大宮市の最後の作品は道の駅常陸大宮かわプラザが会場です。今日は常陸大宮市制施行記念のイベントも開かれていたようですが、それを見ていると時間がなくなることがわかっていたのでパスして、塩谷良太さんの展示作品だけ見ました。

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久慈川を望む場所に置かれた大小の彫刻です。県北芸術祭だけでなく恒久的に設置される作品とのこと。さっそく子供たちの遊び場となって使われているようです。
 
 
今日の予定はここまでのつもりでしたが、もう少し時間がとれそうです。帰りの道すがら常陸太田市内の作品をいくつか見てみることにしました。
 
常陸太田市自然休養村管理センターには6組の作品の展示がありました。

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これは石田尚志さんの映像作品。壁と床にアニメーションのような映像を写していました。
 

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これは三原総一郎さんの苔の作品。係りの人が子供に霧吹きを渡していました。湿らせると苔が開いたりするのかな?
 

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これはBCLの作品。折り鶴なのですが、DNA鎖が注入された和紙を使った折り鶴とのことです。
 

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これはヴァイド インフラの作品。なんと納豆菌を使って3Dプリンターで出力した作品だそうです。
 

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これは岩崎秀雄+metaPhorestの作品。県北で盛んな納豆や日本酒、醤油などの発酵文化と、人工細胞を組み合わせた作品でした。
 

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これはオロン&イオナ&マイクの作品。ミツバチと微生物の2つの孵化器で芸術とバイオテクノロジーの組み合わせだそうです。この会場では山の自然とテクノロジーを生かした作品が多くありましたが、実際の展示会場も山の中にあるので、会場の中と外の一体感を生み出しています。
 
続いては市街地の方に移動して、常陸太田市民交流センター、パルティホールの庭にある國安孝昌さんの作品。

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日立市の海沿いにあった作品と対になっているものです。こちらのはより大型の作品になっていました。
 
今日のラストは道の駅ひたちおおたの中にある内海聖史さんの作品。

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この作品はレストランの中にあるので食事をしないと見ることができません。少し早めの夕食を食べながら鑑賞しました。
そういえば今日は最初に見たのも内海聖史さんの作品でした。内海さんの作品で始まり、内海さんの作品で終わった1日でした。

市街地の落書き消し、フルートリサイタル

東北復興支援がきっかけで知り合い、その後は飲み友達として一緒に飲み歩き、実は歌うカウンセラーのUさんが中心となってひたちなか市中心部の商店街の落書き消しの活動を行っています。もう7回目とのことですが僕は今回初めて参加しました。
 
僕も含めて7名で行いましたが、僕以外は以前にも参加しているとのことで、やりかたを見よう見まねでやってみました。
 
落書き消しを行うのはトタンでできた物置と空き店舗となってしまったお店のシャッターです。最初に薬剤をつけて少し時間をおき、その後使い古しの歯ブラシでこすります。最後に水で濡らした雑巾で拭くと綺麗になりました。

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毎月1回やっているとのことですが、なかなか参加できませんでした。でもやってみると意外と気持ちよくなりました。今後も都合がつけば参加してみたいと思います。
 
落書き消しのことはUさんのブログにも詳しく記されていますのでぜひご覧ください。
 
活動終了後にカフェで休憩した後に解散しました。
 
 
その後ランチを食べてから向かったのはひたちなか市文化会館です。

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高校時代の担任で音楽の先生だった牧野先生がフルートリサイタルを行うので聴きに来ました。同級生のMさんも一緒でした。こちらもすでに第7回だそうで、だいたい年に1回開催していたようです。
牧野先生のフルートの他には、バイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノ、そしてもう一人のフルートと一緒に、休憩を挟んで約2時間の演奏会でした。
 
途中で、主旋律抜きでテンポも変えた演奏を聞いて曲名を当てるコーナーがあったのですが、なんと僕が当ててしまいました。当てた曲は「365日の紙飛行機」でした。朝ドラを毎日見てたおかげです。賞品として先生の息子さんがやってるという洋菓子店のお菓子をいただいちゃいました。終演後には先生とお話しして、実は先生の今のお住まいが僕の家から徒歩数分のご近所なので、今度遊びに行くことを伝えました。
 

クリストとジャンヌ=クロード アンブレラ 日本=アメリカ合衆国 1984-91

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今日は県北芸術祭はお休みして水戸芸術館の展示。と言っても県北芸術祭に関連した企画展です。クリストは1991年10月にアメリカのカリフォルニアと日本の茨城県で同時にアンブレラ展を行いました。この時僕は茨城を離れていたので直接見ることはできませんでしたが、展示を行ったことは知っていました。そして会期中にアクシデントがあり途中で中断してしまったと記憶しています。その時の展示会場が茨城の県北地域で、ちょうど今の県北芸術祭が開かれているエリアと重なります。
今回の展示はその時のプロジェクトの構想から具体的に土地の所有者に向けての説明、実際の工事を請け負った会社の施工記録などからなりました。そして展示に使われたアンブレラの骨組みやシートの実物も展示されていました。

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茨城にいなかったので仕方がないところはありますが、実際の展示を見てみたかったです。
 
2016年10月1日[土]~ 2016年12月4日[日]

Eight Days A Week The Touring Years

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TOHOシネマズひたちなかで、ビートルズのライブ活動を中心としたドキュメント映画を観てきました。
何年か前にビートルズの映像を集めているという話を聞いた記憶がありましたが、それが今年、ロンハワードの監督により劇場作品として公開されたのです。
ビートルズの映像作品はこれまでにもいくつか見たことがありましたが、ライブ活動に絞ったことで演奏するビートルズの姿をじっくりと堪能することができました。
ポール、リンゴのインタビューやジョン、ジョージの過去のインタビュー、実際にライブを見たアーティストや関係者のインタビューもありました。日本からはカメラマンの浅井慎平さんのインタビューが登場しました。
 
初期の頃は演奏もタイトでスピード感があります。特に、ワシントンDCでのライブのリンゴの渾身を込めたドラミングの映像はあまり目にする機会がなかったのでしびれました。
この頃のライブを生で見てみたかったです。
そして何より強く印象に残るのが観客の歓声です。映画を観終わった今でも耳に残っている感じです。
1963年のイギリス、ヨーロッパでのライブから、アメリカに行ってより大きな会場でのライブ。それが1966年になると日本やフィリピン、アメリカでビートルズ排斥運動も起こります。彼ら自身もライブツアー自体に疑問を持つようになり、ついにはコンサートをやめてしまいます。その後はスタジオ活動を簡単に紹介して、1969年のアップルビル屋上での「ライブ」でビートルズ自体が終わりを迎えてしまいました。
ビートルズのことだけでなく、ケネディ暗殺やベトナム戦争、人種差別など社会情勢ともリンクしていたことを示す映像も挟まれます。
 
 
本編の後は1965年8月のニューヨーク シェイスタジアムのライブがありました。本編の方ではいわゆる場内アナウンス用のスピーカーから聞こえるような音も聞こえてきましたが、大規模な会場でのライブなんてなかった当時、本当によくやったと思います。
 
そしてスクリーンにいたリンゴがもうすぐライブのために日本にやってきます。今からワクワクしています。
 

茨城県北芸術祭(3)北茨城

前日に続き県北芸術祭第3弾で北茨城市に。
朝家を出るときは大雨でしたが、天心記念五浦美術館に着いたときは雨が上がっていました。

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この美術館に来るのは初めてです。
まずはミトゥセンさんの作品。水戸線みたいな名前ですが、インド人のアーティストです。この後行く富士ケ丘小学校の作品とペアになっていて、こちらではインドの子供達の絵と富士ケ丘小学校の備品が展示されていました。

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それから美術館の展示室の中で展示されていたのはチームラボのさまざまなデジタル作品でした。
入り口を入った最初の真っ暗な部屋にあったのは茶室でした。でもただの茶室ではなく、手に持ったお茶に花が咲くというもので、幻想的でした。

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蒔絵のような絵が動く作品では、時々モニタからはみ出るので驚きます。

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これはヘッドセットを装着すると仮想現実の空が見えて、そこに手に持ったものを動かすと墨で字を書けるものでした。

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どれも和をイメージする作品でありながらデジタル技術でインタラクティブなものになっていました。
 
 
続いては近くの六角堂へ。ここは小学生の頃に一度来たことがありますがそれ以来です。東日本大震災のときの津波で流失してしまいましたが、その後再建されました。

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岡倉天心邸の庭にはジャンワンさんの作品。銀色に光るメタリックな岩が展示されていて、中国風庭園の趣がありますが、その色からして歯の銀歯のようにも見えました。

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六角堂の中には須田悦弘さんの作品。がらんとした空間ですが、その中に生えている草が作品だそうです。

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海沿いの展示はここまでなので次は山の方に移動して旧富士ケ丘小学校。

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ここでは4人の作家の作品がありました。
水戸芸術館でもよく活動している日比野克彦さん。みんなで一緒に何かを作ろう、というのが日比野さんらしい作品です。

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五浦美術館でも展示のあったミトゥセンさん。インドの子供達の声が日本の小学校の教室の中で聞こえます。

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柚木恵介さんの物々交換の屋台。今日は作家本人がいたので、何か交換するものを持って来ればよかったかな。

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真っ暗にした体育館では林剛人丸さんの作品。飛行船が浮かんでいますが、その飛行船には空と雲が映写されていて不思議な浮遊感がありました。

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この会場となっている旧富士ケ丘小学校は実は僕の母の卒業した小学校です。今年の3月に閉校したのだそうです。

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僕も昔一度だけ親に連れられて来たことがあります。母方の祖父は常磐炭鉱の炭坑夫だったそうです。この近くには映画フラガールのロケにも出てきた炭鉱住宅が今も残っています。
以前来た時にはまだロケで使われたオープンセットが残っていましたが、すでに撤去されたようでなくなっていました。
以前来た時の記録はこちら
 
今回の県北芸術祭の海側の舞台となっている日立市高萩市には親戚が住んでいるし日立市は僕が高校生の時に通ったところ。昨日見てきた日立鉱山は今の僕の勤務先のルーツでもあるので、この県北芸術祭は単なる芸術祭ではなく、自分のルーツ探しみたいな感じです。
 
これで県北芸術祭の海側のエリアは全部の展示を見たことになります。次は山側を見に行きます。

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茨城県北芸術祭(2)日立、高萩

茨城県北芸術祭の第2弾は日立市の続きから。
まずは日鉱記念館から。

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日立市の山あいにある日立鉱山跡地にこの記念館があることは知っていましたが中に入るのは初めてです。工業都市日立の発祥の地ということもあって、興味深い展示があって芸術祭とは関係なく見入ってしまいました。一通り展示を見た後の最後のコーナーにタクシナーピピトゥクルさんの芸術祭参加作品がありました。
 
続いてはさらに山を奥に進んだ御岩神社に行きます。

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ここも初めて行きましたが、常陸国最古の霊山と言われているそうで厳かな雰囲気が漂います。その中の斎神社の天井画が岡村美紀さんの作品です。

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杉林の中に浮かんだキラキラしたものが森山茜さんの作品です。雨のため足元が滑りやすくて危険でしたが、幻想的な雰囲気が素敵でした。

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山を降りて日立市郷土博物館に行きます。

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ここは何度か来たことがありますが、この中にはイアンカルロハウシャンさんの作品とティファニーチュンさんの作品がありました。ハウシャンさんの作品は光を発する鉱物の作品、チュンさんの作品は郷土博物館の所蔵品と自身の点描画を組み合わせた作品で、どちらも日立市の歴史を表した作品でした。
 
 
日立市内を北上したうのしまヴィラにはAKI INOMATAさんの作品がありました。3Dプリンタで作った透明なヤドカリの殻に世界の都市の建物が載っています。そしてそのうちの一つは生きているヤドカリが東京を背負っているものでした。

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小貝ヶ浜緑地の旧美容院ではヴェンザクリストさんの「空舟(うつろぶね)」伝説を基にした作品。江戸時代に茨城に姿を現したUFOのような物体の伝説だそうです。そういう伝説があったとは知りませんでしたがなんだか奇妙でした。

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同じく小貝ヶ浜緑地の公園には國安孝昌さんの屋外作品がありました。山側にも國安さんの作品があって対になっているようなので後で見るのが楽しみです。

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これで日立市内の展示作品は全て見ました。続いて高萩市に移動します。
その前に高萩駅前の蕎麦屋さん、うらじで遅めのお昼を食べます。このお店は映画「フラガール」にも登場したお店でしたが、その当時の建物が建て替えられたのがちょっと残念です。でも店内のレイアウトは以前と同じようだったのでなんとなく安心しました。
 
展示の方は高戸海岸に2箇所ありました。
まずは前浜。砂浜に空と雲を描いた大きなドローイングが半分砂に埋まったような形で置かれています。ハリケーンで落ちた空、というイリヤ&エミリアカバコフさんの作品です。イリヤカバコフさんは昔水戸芸術館で個展をやったのかな?名前に記憶がありました。

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前浜にはもう一つニティバクサムセンさんの作品。コンクリートテトラポッドの中にカラフルなテトラポッドが混じっています。

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高戸海岸の小浜には大きな握りこぶしのようなスッシリープイオックさんの作品。ダイナミックで面白いです。

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少し山の方にある江戸時代からの豪農の旧家「穂積家住宅」には4人の作品がありました。

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庭に点在するのが伊藤公象さんの陶板作品。手で丸めるのでまるで自然界に存在する植物のようでした。

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屋敷の蔵の中にあったのがサンドリーヌルケさんと上野雄次さんの作品。ルケさんのは江戸時代のこの家の主人にオランダ人の友人がいた、という設定で奇妙な博物趣味が展示されていました。上野さんのは3Dプリンタ出力による生け花作品でしたが、真っ暗な中の展示だったのでよくわかりませんでした。

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もう一つは農機具を置く蔵の中のデビーハンさんの作品。アルミの紐でたくさんの人の顔のようなものを表現した作品です。

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今日最後に行ったのは高萩市北茨城市の境のほうにあるラジコン飛行場のピーターフェルメーシュさんの作品。山の中にたった一人でいる警備のおじさんが、遠くに見える黄色い線のようなものが作品です、と説明してくれました。それを聞くと誰もが苦笑する、と言っていましたが、僕も思わず笑ってしまいました。

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ここまで見たところで時間も16時を過ぎました。この後回っても展示時間が終了となってしまうのでここで家に戻ることにしました。続きはまた明日。