郡山

明日福島の南相馬市に行くことにした。当日朝移動はきついので、前泊として郡山に行った。郡山は学生時代の4年間を過ごした街。しかし前回郡山に行ったのは2005年の秋だったので6年半ぶりか。だいぶ変わっていた。

郡山に着いたのは夕方だった。ホテルにチェックインした後街を軽く散策した。学生時代の記憶で歩くものの、新しい建物に立て替えられたり取り壊されていたりで、以前の面影があまり残っていない。よく通った古本屋さんの1軒は閉まっていたものの営業はしているようだった。しかしもう1軒は看板は残っていたもののシャッターが閉められて月日が経っている様子で、すでに閉店しているように見えた。前回来たときには営業していたので、その間に閉店したのか?残念だった。

郡山にはもう1軒、すでに閉店してしまったお店があってこちらも悲しかった。アーケード街にある東北書店という本屋さんで、小さい店ながらマニアックな品揃えで大好きな場所だった。こちらは事前に閉店の話を聞いていて覚悟をしていたのだが、実際にその場所に行ってみるとなんだか学生時代の思い出が消されてしまったようで涙がでそうだった。建物自体は残っていて、今はライブハウスになっているようだった。音楽も好きだが、ここでライブは聴きたくないなと思った。

先輩に連れられて初めて酒がうまい、と思った居酒屋にはぜひ再訪したいと思っていたのだったが、店休日だった。どうやら土休祝日がお休みらしい。事前に調べておけばいいのだが、今回は急に行くことにしたため調べられなかった。それにしても平日しか営業しないとはなかなか再訪が難しい店だ。

追憶の彼方に消えそうなノスタルジック街歩きもこの辺で終わりにして、お楽しみの飲み歩きに行こう。
今でこそ様々な街で飲み歩きをしているが、学生時代はそれほど酒に興味はなかった。だから郡山の居酒屋事情も詳しくない。しかし何軒か気になる店はある。最初に入ったのは「安兵衛」という居酒屋。確か学生のときにも来たことがあるはずだが、あまり定かではない。少なくとも前回の郡山でも入ったことは間違いない。

最初の一杯の生ビールの後は、酒も料理も地元福島に拘った。今日入りそびれたお店で学生時代に飲んだ酒の正確な銘柄は憶えていないが、郡山の田村町というところにある仁井田本家の酒だ。その蔵の「金寶自然酒」が大好きだった。今日の酒はその仁井田本家の「穏」というもの。日本酒の味の細かい違いはよくわからないが、どこで作っているかとかその土地の思いとか、周辺および背景の物語で飲んでいるので、頭で飲んでいるのだろう。ともかく何を飲んでもおいしく思うからよしとしよう。

次に入ったのはおでんの「一平」。この名前はいわきでも聞いた名前だ。何か関連があるのだろうかと気になって入らずにはいられなかった。ほっき貝やがんもなどのおでんをつまみながらお店の人に聞いてみるとやはりいわきのお店と同じ店だそうだ。いわきの方の「一平」にもしばらく行っていない。いわきでもまた飲み歩きしたい。

さて明日は早いとしてもホテルに帰るにはまだ早い。もう1軒は行ったのは小さく急な階段を上ったところにある小さなバー。外壁に大きくユニオンジャックが描かれて、イギリス好きとしては気になって仕方がなかった。バーで飲む一杯目は定番のジントニックにしているのだが、飲みながらマスターに話を聞くと、本業は1階の服屋で、夜は趣味でバーをやっているらしい。入るのにちょっと勇気のいる店だったが、入ってみればまた来れる。お店の名前は「Moderns Bar A.C's」。

今回入らなかったが他にも気になるお店はある。郡山にはまた来よう。

写真はfacebookのアルバムにて。