2人が神戸空港から飛行機で茨城入りするとのことなので、僕が車で迎えに行きつくばまで移動しました。
天気はあいにくの雨で翌日が晴れそうだったので、当初の予定を変更して筑波研究学園都市内にある施設を見学することにして、つくば駅近くの中華料理店「つくば 樓外樓 学園店」で昼食を食べた後に地質標本館に行きました。
ここは産総研地質調査総合センターが開設している一般向けの見学施設です。地理の教師をしている友人の希望で来てみたのですが、早速入り口に展示してあった断層標本の説明が聞きたいと学芸員(もしかしたら研究員なのかも)の方に来ていただいて質問していました。その回答がとても詳しくしかもわかりやすくて一緒に聞いていた僕にとってもとても助かりました。
館内には日本の立体地図にプロジェクションマッピングを使って活断層や火山の位置などを表示する展示や、太平洋の海底地形模型などの展示がありました。ちょうど小松左京の小説「日本沈没」を読んでいるところで、まさにここで展示されているようなことが小説の中で説明されているので、小説の世界に入り込んでいるかのように感じてしまいました。
地理を教えている友人は、また別の展示のところでも先ほどの方に別の質問をしていました。今度は花崗岩や凝灰岩などの違いについてだったり、玄武岩とはどんなものかといったところから、インドが大陸移動してユーラシア大陸とぶつかりヒマラヤ山脈になっているという話に話題が広がって石油がなぜ中東で採れるのかという話までしてくれました。
石油の話だけはちょっとだけメモしたので僕が理解した範囲で一部だけを記すと、
大昔のインドとユーラシア大陸の間にはテチス海という海が広がっていた。
それがインド大陸が移動するに従いどんどん海が浅くなる。
浅い海には植物の死骸が溜まり穴の空いた岩の中に閉じ込められる。
岩塩が地殻変動によりドーム状に盛り上がると内部に空洞ができ、そこに植物の死骸が変化した石油が溜まる。
平らなままでは拡散してしまい石油が溜まらない。
途中経過や前後関係は怪しいですが、そんな感じで限られた地域でしか石油が採れない。それは過去の地殻変動の結果である。
中東以外でも石油は採れるがそこでもやはり同じような地殻変動があった場所である。
これから石油が採れるかどうかを判断するには近くの様子を調べて似たようなところであれば石油が採れる可能性が高いということがわかる。
というような話をしてくれました。
ここに来るまではそれほど興味がなかった地質の話ですが、説明を聞いているとそのあたりを解説してくれる本を読みたくなりました。
今日は他にも施設見学をしようと思っていたのですが、地質標本館だけで閉館時間になってしまいました。
当初はいくつか候補を考えていたのですが、雨がまだ降っているのでホテルから近い場所で済ませることにしました。