縄文展、大串貝塚、江戸氏展

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茨城県立歴史館で開催されている縄文展「Jomon Period -縄文の美と技、成熟する社会-」。最初は特に関心のなかったのですが、先日参加したまちあるきの後のお話でとても素晴らしいと参加者から聞いたので、早速行ってみました。
 
縄文時代と一口に言っても、今から約1万6,000年前から3,000年前と1万年以上もの期間があるので、前期・中期・後期などと分けられているようです。
 
茨城県内に限らず日本各地の縄文土器や道具、装飾品などが展示されていました。土器の中には国宝が2点、どちらも新潟県十日町市の笹山遺跡から出土した火焔型土器がありました。茨城県内からも何点もの展示物がありました。
 
まちあるきの参加者から聞いていたのは、新潟県糸魚川市で取れるヒスイが、福島県ルートだったり、長野・群馬県ルートを通って関東圏で出土している、という話で、その時代に人々は歩いて交流していたのだ、ということでした。
 
また、離れた地域でも同じような形の土器だったり土偶だったりが使われていたというのはとても興味深いものです。
 
歴史は面白い、と改めて感じました。
 
展示室内は基本的には撮影禁止でしたが、4点だけ撮影OKのものがありましたのでここに載せます。
 

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県内最大の石棒 茨城県鹿嶋市 山之上遺跡群
 
 

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注口土器 ※安行式土器 茨城県つくば市 上境旭台貝塚
 

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岩偶 茨城県鹿嶋市 鍛冶台遺跡
 

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みみずく土偶 茨城県つくば市 上境旭台貝塚
 
 
歴史館に続いては同じ水戸市内にある大串貝塚とその近くにある埋蔵文化財センターでの「江戸氏の野望」展を見に行きました。
 
もともと今日はこの「江戸氏の野望」展を見に行こうかと思っていたところに縄文展の話を聞き、埋蔵文化財センターがあるのが縄文時代の大串貝塚だったので両方を見に行くことにしたのです。
 
大串貝塚は名前だけは知っていましたが見に行くのは初めてです。

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敷地内には縄文時代の竪穴式住居も復元されていて、縄文気分が盛り上がります。

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奈良時代常陸風土記にも出てくるという巨人伝説の「ダイダラボウ」の像も初めて近くで見ました。中が展望台になっていました。

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そして埋蔵文化財センターの展示を見ます。縄文時代の土器は先ほど見に行った県立歴史館に貸し出し中との注意書きもあったりしました。

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江戸氏については、今の水戸は徳川氏の作った町で成り立っていますが、徳川氏の前が佐竹氏、そして佐竹氏の前に水戸を拠点としていたのが江戸氏でした。佐竹氏については今年の春に県立歴史館の展示で学びましたが、今度はさらにその前の時代の展示でした。歴史は主に勝者によって語られるものですが、敗者の視点にもスポットを当てた展示は貴重でした。
 
それにしても、土の中に埋まっていた石が、縄文時代に使われた道具だなんてどうしてわかるのか不思議です。見ただけではその辺に転がっている石との違いがわかりません。