柳家三三独演会

水戸芸術館で、柳家三三さんの落語を聞いてきました。

三三さんを水戸芸術館で見るのは2020年12月以来でした。

前回同様、前座なしに登場し、「しの字嫌い」と「看板のピン」、休憩を挟んで「文七元結」の3席でした。

「しの字嫌い」は、縁起が悪いからと「し」の字を言わないようにする話。そこをなんとか言わせようとするも、絶妙に言い換えて笑わせ、最後にオチで笑わせてくれました。

さだまさしさんとのエピソードをまくらに始まったのが「看板のピン」。今度はサイコロ賭博の話で、壺ざるの外に出た1のサイコロにかけたところ、それは見せ球で実際には壺ざるには本当のサイコロがあった、というのを真似するも当然うまくいかない、という話でした。

最後の「文七元結」は借金があるくせに借りた金を、お店の金をスリにとられたので死のうとしている他人に渡してしまう、という話。実はお金はスられたのではなく単に忘れてきただけで、顛末を知った主人が渡したお金を返しにいかせ、というもので、見栄っ張りで情に脆い江戸っ子の姿を描いた話でした。

 

お正月と言いつつもあまり浮かれた気分にならない、という話題から始まりましたが、最後はしんみりと人情噺で、笑わせながらも人の優しさを思う話で終わりました。

 

落語を聞くときは蕎麦で日本酒が飲みたくなるもの。今回は落語に行く前に京成の9階にある蕎麦屋さんで天ざるそばをつまみに一品生酒をいただきました。